
交通事故によるむち打ち
交通事故の衝撃による外傷で、もっとも多いと言われている「むち打ち」ですが、かなり高い確率で後遺症として残ると言われています。
むち打ちの症状は、首の痛みだけではなく、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴りなど様々です。
この様々な不調は、一見交通事故とは関係のないようにみえますが、「よく考えてみたらきっかけが交通事故だったかも、、、」と言う方は珍しくありません。
通院している間は調子が良いけれど、時間が経つとまた痛くなる、と言った具合に症状には波があり、良くなったり、悪くなったりを繰り返します。
では、どうして交通事故によるむち打ちは治りづらいのでしょうか?
交通事故の衝撃の大きさ
スピードの出た車同士がぶつかる衝撃はとても大きいものです。
例えば、時速40kmの車がぶつかった場合、中にいる人には体重の30倍の衝撃が身体にかかると言われています。
体重が70kgの人なら、70×30=2.1トン
2.1トンの衝撃力と聞いてもピンとこないですよね。
これは、ビルの2階(約6m)ほどの高さから落下した衝撃とほぼ同じになります。
余談ですが、クマの一撃が2トン
ヘビー級ボクサーのパンチ1トン
格闘家のタックル0.7トン
相撲取りのぶちかましが1.4トンという事です。
2.1トンの衝撃がどのくらい強い力なのかご想像いただけたでしょうか。
こんな勢いの衝撃が一瞬にして身体にかかったと考えると、骨が折れたり、出血がなくても、むち打ちがなかなか治らないのも納得できますね。
身体にかかる衝撃の大きさ
約2トンもの衝撃です。
しかし、これほど大きな負担が身体にかかっているにもかかわらず幸いにも多くの方は骨折や出血をともなうケガには至りません。
そのため交通事故によるむち一打ちを軽く考えてしまう方が多いようです。
交通事故の追突の瞬間、頭がむちを打ったように一瞬にして前後にしなり首の骨や筋肉を傷つけます。
この衝撃の大きさにより全身の骨格がゆがみ、めまい、ふらつき、重だるさ、肩こり、頭痛など様々な症状を引き起こします。
一般的なむち打ちは、レントゲンなどの画像検査では発見されないことも多く、周りの人からみても「元気そう!」に見えます。そのため、なかなか辛いと言い出しにくく我慢してしまう方が多いようです。
「首や背中が重苦しいだけだからマッサージしたら治るだろう」
「そんなんい酷くなさそうだし、そのうち治るだろう」
と軽く考えることはとても危険です。
「痛い部分をかばって過ごしているうちに他のところも痛くなってしまった!」という方を何人もみてきました。
しかし、交通事故治療では、こうした二次的に発生した痛みに対しての治療は補償の対象外です。
首には腕や肩、背中など、身体を動かすための大切な神経や筋肉などがたくさん集まっているので痛みや辛さの症状を放置すると後々、後遺症で苦しむことがあることを覚えておきましょう。
むちうちは治らないというイメージがついている
交通事故によるむちうちはレントゲンやMRIなどの画像診断では発見されにくく、一見「異常なし」と思われがちです。
「骨には問題ないよ」と言われてしまうと本当は首や肩、背中が痛かったり苦しかったりしても「大丈夫だろう。」「そのうち良くなるだろう。」と自分に言い聞かせ、積極的に治療を受けなかったり、痛み止めや湿布でごまかしてしまう方もいるのではないでしょうか?
また、明らかに外傷がないため、本当は痛みがあっても周りに言いづらく、仕事を休めずに頑張ってしまう方もいるのではないでしょうか。
その結果、むちうちを放置することとなり後遺症として残ってしまうのではないでしょうか。
治療を積極的に行わずにむち打ちが回復しなかった人が
「むちうちは治療してもどうせ治らない」
「むちうちなんて放っておいてもそのうち勝手に治る」
と言い、「むち打ち=治らない」という印象をつけたのではないでしょうか。
むち打ちへの施術
むちうちの程度にもよりますが一般的には受傷後2~3日は痛みが強いため安静を心掛けた方が良いとされています。安静にしている間に損傷部の自然回復が進むのですが、その反対に使わずにいた筋肉が硬くなっていきます。
むち打ちの施術はそうした筋肉や損傷部の状態を確認しながら行っていきます。
当院では歩けない程の痛みでなければ、なるべく早い段階からの施術をおすすめしています。
痛くてもできる範囲での施術をすることでより早く痛みを落ち着かせより早期の回復を目指します。
またなかなか治らないむち打ちには『はり治療』もおススメしています。
まとめ
むちうちはきちんと治療すればちゃんと回復することができます。
・早い段階から専門医に診てもらう
・症状に合わせて適切な治療を受けること
・途中でやめたり自己判断で終わらせたりせずきちんと通う
以上のことを頭に入れしっかり通院することで症状はきっと改善されます。