交通事故後の手首の痛みが良くならない原因と対処法|専門院が徹底解説

交通事故のあと、

「事故直後は何ともなかったのに、数日後から手首が痛くなった」

「ハンドルを握ると手首が痛い」

「病院では骨に異常がないと言われたが、痛みが続いている」

「親指側や小指側だけが痛む」

「物を持つと手首に力が入らない」

と悩む方がいます。

交通事故では、衝突の瞬間にハンドルを強く握ったり、身体を守ろうとして手をついたり、手首を車内へぶつけたりすることがあります。

その結果、骨折だけでなく、靱帯、軟骨、腱、神経などを損傷する可能性があります。

手首は8個の小さな手根骨と、前腕の橈骨・尺骨、複数の靱帯や腱によって構成される複雑な関節です。

そのため、痛みの原因によっては初回のレントゲンだけでは異常が確認できないことがあります。

特に舟状骨骨折では、初回のレントゲンで骨折線が見えず、捻挫と診断されることがあります。親指側の付け根に圧痛があり痛みが続く場合は、固定を行ったうえで再検査が必要になることがあります。

この記事では、交通事故後に手首が痛くなる原因、見逃されやすい骨折や軟部組織損傷、すぐに受診すべき症状、検査と治療、自宅での対処法、整形外科と整骨院を併用する際の注意点、慰謝料や後遺障害との関係について解説します。

交通事故後に手首が痛くなる理由

交通事故では、手首へ次のような力が加わります。

・衝突時にハンドルを強く握る
・ハンドルに手を押し付けられる
・手首が強く反らされる
・車内へ手首をぶつける
・身体を支えるために手をつく
・バイクや自転車から転倒して手をつく
・エアバッグの展開による衝撃を受ける
・シートベルトを外そうとして手首をひねる

事故直後は緊張や興奮によって痛みを感じにくく、数時間後や翌日以降に腫れや痛みへ気づくことがあります。

また、事故後に首や腰などの強い痛みがあると、手首の症状に気づくのが遅れることもあります。

手首の痛みを放置してはいけない理由

手首の痛みを単なる打撲や捻挫と考え、受診せずに放置するのは避けてください。

手首には小さな骨や靱帯が多く、損傷を見逃すと次の問題が残る可能性があります。

・骨が正しくつかない
・骨がつかない
・手首の変形
・慢性的な痛み
・握力低下
・関節の不安定感
・手首の動作制限
・変形性関節症
・指のしびれ
・物を持てない
・仕事や家事への支障

手や手首の骨折・脱臼は、長期的な痛みや機能障害につながる可能性があるため、正確な診断が重要です。

交通事故後の手首の痛みで考えられる原因

手関節捻挫

交通事故で手首が急激に曲げられたり、ひねられたりすると、手首周辺の靱帯を傷めることがあります。

主な症状は次のとおりです。

・手首を動かすと痛い
・手首が腫れている
・物を持つと痛い
・手をつくと痛い
・手首に力が入りにくい
・押すと痛い部分がある

軽い捻挫に見えても、実際には靱帯の部分断裂や骨折を伴っていることがあります。

痛みが強い場合や数日たっても改善しない場合は、再度整形外科を受診してください。

橈骨遠位端骨折

橈骨遠位端骨折は、前腕の親指側にある橈骨の手首に近い部分が折れる骨折です。

転倒して手をついたときや、手首が強く反らされたときに発生することがあります。

主な症状は次のとおりです。

・手首全体の強い痛み
・手首の腫れ
・皮下出血
・手首を動かせない
・物を握れない
・手首の変形
・指のしびれ

骨折のずれが少ない場合は、見た目の変形が目立たないこともあります。

舟状骨骨折

舟状骨は、手首の親指側にある小さな骨です。

転倒して手をついたときや、ハンドルを握ったまま強い衝撃を受けたときに骨折する可能性があります。

主な症状は次のとおりです。

・手首の親指側が痛い
・親指を動かすと痛い
・瓶のふたを開けると痛い
・物を握ると痛い
・手をつくと痛い
・親指の付け根を押すと痛い
・腫れがあまり目立たない

舟状骨骨折は、初回のレントゲンで骨折線が確認できないことがあります。

日本整形外傷学会では、レントゲンで骨折線が見えなくても、親指側の特定部位に圧痛がある場合は舟状骨骨折を疑い、固定したうえで2~4週間後に再検査する方法が説明されています。

舟状骨は血流が乏しい部分があるため、診断や固定が遅れると骨がつかない偽関節や骨壊死につながる可能性があります。

有鉤骨・三角骨などの手根骨骨折

手首には舟状骨以外にも複数の小さな手根骨があります。

ハンドルを強く握った状態で衝撃を受けたり、手のひらを打ち付けたりすると、これらの骨を骨折する可能性があります。

小さな骨折は通常のレントゲンでは分かりにくい場合があり、CTやMRIが必要になることがあります。

TFCC損傷

TFCCとは、手首の小指側にある三角線維軟骨複合体のことです。

手首の小指側を安定させ、衝撃を吸収する役割があります。

交通事故では、ハンドルを握った手首へ強いねじれや圧力が加わることで損傷する可能性があります。

主な症状は次のとおりです。

・手首の小指側が痛い
・ドアノブを回すと痛い
・タオルを絞ると痛い
・ペットボトルのふたを開けると痛い
・手をつくと痛い
・手首をひねると痛い
・手首がぐらつく
・クリック音や引っかかりがある

TFCCはレントゲンに写らないため、症状や診察所見に応じてMRIや関節造影検査などが検討されます。

急性手関節外傷で、初回画像だけでは原因が分からない場合や軟部組織損傷が疑われる場合は、MRIやCTなどの追加画像検査が適切とされるケースがあります。

手関節靱帯損傷

手首にある舟状月状骨間靱帯などを損傷すると、手根骨の配列が不安定になることがあります。

主な症状は次のとおりです。

・手首の中央付近が痛い
・手をつくと強く痛む
・握力が低下する
・手首が抜けるように感じる
・動かすと音が鳴る
・手首の動きが悪い

靱帯損傷を放置すると、手根骨の配列が崩れ、将来的に変形性関節症へ進む可能性があります。

ドケルバン病

ドケルバン病は、手首の親指側を通る腱と腱鞘に炎症が起こる状態です。

一般的には、親指や手首の使いすぎ、育児、スマートフォン操作、仕事などの反復動作が原因になることが多い疾患です。

交通事故の直接的な衝撃だけで発生するとは限りませんが、事故後に手首をかばう動作が増えたり、固定後に特定の腱へ負担が集中したりすることで症状が現れる可能性があります。

主な症状は次のとおりです。

・手首の親指側が痛い
・親指を広げると痛い
・親指を動かすと引っかかる
・物をつまむと痛い
・親指側が腫れる

ドケルバン病は、腱鞘とその中を通る腱に炎症が起きる疾患で、治療には安静、装具、薬物療法、注射などが行われます。

ただし、事故後の親指側の痛みをすべてドケルバン病と判断してはいけません。

舟状骨骨折や橈骨遠位端骨折などを除外する必要があります。

腱損傷

事故の衝撃で手首や指を動かす腱が傷つくことがあります。

主な症状は次のとおりです。

・特定の指を動かせない
・手首を反らせない
・手首を曲げられない
・指を伸ばせない
・動かすと鋭い痛みがある
・腱の部分が腫れている

腱が完全に断裂している場合は、手術が必要になることがあります。

手根管症候群・神経圧迫

手首の中央には、正中神経が通る手根管があります。

交通事故後の腫れ、骨折、血腫などによって手根管内の圧力が高くなると、神経が圧迫されることがあります。

主な症状は次のとおりです。

・親指、人差し指、中指のしびれ
・夜間や明け方にしびれる
・物を落とす
・細かい作業がしにくい
・親指の力が入りにくい

また、尺骨神経や橈骨神経などが傷つくと、しびれが出る場所や動かしにくい指が異なります。

首の神経からくる手首・手の痛み

手首自体に明らかな異常がなくても、むちうちや頚椎椎間板ヘルニアによって首の神経が刺激され、腕から手首、指に痛みやしびれが出ることがあります。

次の症状がある場合は、首からの神経症状も考えます。

・首や肩も痛い
・腕全体がしびれる
・首の向きで手の症状が変わる
・指先までしびれる
・握力が低下した
・両手に症状がある

手首だけでなく、首、肩、肘、手指まで含めて診察を受けることが重要です。

すぐに医療機関を受診すべき症状

交通事故後に次の症状がある場合は、早急に整形外科や救急医療機関を受診してください。

・手首が大きく変形している
・急激に腫れてきた
・手首を全く動かせない
・激しい痛みがある
・指が動かせない
・指先がしびれている
・指先が白い、青い、冷たい
・握力が急に低下した
・出血や傷口がある
・骨が見えている
・手首の痛みが急激に悪化している

ギプスや装具を着けた後に、指先の色や皮膚温が変化した、指を動かしにくい、痛みが増した場合は、血流障害や神経障害の可能性があるため、早急に医師へ相談する必要があります。

交通事故後の手首の痛みは何科を受診する?

まず整形外科を受診してください。

可能であれば、手外科や手関節を専門とする医師がいる医療機関が適しています。

整形外科では次の内容を確認します。

・事故状況
・手をついたか
・ハンドルを握っていたか
・どの方向へ手首が曲がったか
・腫れや変形
・押して痛む場所
・手首の可動域
・握力
・指の感覚
・神経や血流の状態
・レントゲンなどの画像所見

医師へ伝えるべき内容

診察では、次の内容を具体的に伝えてください。

・事故が起きた日時
・事故の種類
・衝突方向
・手をついたか
・ハンドルを握っていたか
・痛みが出始めた日時
・親指側、小指側、中央のどこが痛いか
・腫れの有無
・しびれの有無
・動かせない方向
・物を持てるか
・仕事や家事への影響
・事故前にも同じ症状があったか

「手首が痛い」だけでなく、どの動作で、どこが、どの程度痛むかを具体的に説明してください。

手首の痛みに行われる検査

レントゲン検査

骨折や脱臼、骨の配列などを確認します。

手首外傷で最初に行われる基本的な画像検査です。

ただし、舟状骨などの小さな骨折や、靱帯・軟骨・腱の損傷は確認できないことがあります。

再度のレントゲン検査

初回のレントゲンで異常がなくても、痛みが続く場合は一定期間後に再検査を行うことがあります。

舟状骨骨折では、2~4週間後に骨折線が確認できることがあります。

CT検査

CTは骨の細かな形状を確認するのに適しています。

次のような場合に検討されます。

・小さな骨折が疑われる
・骨折のずれを確認する
・関節面の損傷を確認する
・手術方法を検討する
・レントゲンで判断できない

MRI検査

MRIでは、骨髄の変化、靱帯、軟骨、腱、神経などを確認できます。

次の場合に検討されることがあります。

・レントゲンで異常がないが痛みが続く
・舟状骨骨折が疑われる
・TFCC損傷が疑われる
・靱帯損傷が疑われる
・腱損傷が疑われる
・しびれがある

MRIは、レントゲンで確認しにくい急性骨折を発見するために使用されることがあります。

超音波検査

超音波検査では、腱や腱鞘、腫れ、腱の動きなどを確認できる場合があります。

ただし、手首外傷のすべてを超音波検査だけで診断できるわけではありません。

画像検査で異常なしでも痛いことはある?

初回の画像検査で異常が確認されなくても、痛みが続くことはあります。

主な理由は次のとおりです。

・初期の小さな骨折が写っていない
・靱帯損傷
・TFCC損傷
・腱損傷
・神経損傷
・関節包の損傷
・首からの神経症状
・腫れや炎症

画像で異常がないからといって、直ちに「問題なし」「筋肉だけの痛み」と判断することはできません。

痛みが続く場合は、症状と診察所見を踏まえて追加検査を検討します。

交通事故後の手首の痛みの治療

治療方法は、原因と重症度によって異なります。

安静・固定

捻挫、骨折、TFCC損傷などでは、装具、サポーター、ギプスなどで手首を固定する場合があります。

痛みがある間に繰り返し動かすと、損傷が悪化したり治癒が遅れたりする可能性があります。

固定期間は自己判断せず、医師の指示に従ってください。

薬物療法

痛みや炎症に対して、鎮痛薬、消炎鎮痛薬、湿布などが処方されることがあります。

薬は症状を軽減する目的で使用されますが、骨折や靱帯断裂を修復するものではありません。

リハビリテーション

骨折や損傷が安定した後は、手首や指の動きを回復するためにリハビリを行います。

主な目的は次のとおりです。

・手首の可動域回復
・指の動きの改善
・握力の回復
・腫れの軽減
・日常生活動作の改善
・仕事への復帰
・再発予防

長期間固定すると関節が硬くなるため、医師や理学療法士・作業療法士の指導で段階的に動かします。

注射療法

腱鞘炎などでは、症状に応じて腱鞘内への注射が検討される場合があります。

ただし、骨折や靱帯損傷が疑われる場合は、先に正確な診断が必要です。

手術療法

次のような場合は手術が検討されます。

・骨折のずれが大きい
・関節面がずれている
・骨がつかない
・舟状骨偽関節
・靱帯が完全に断裂している
・TFCC損傷による不安定性が強い
・腱が断裂している
・神経が強く圧迫されている

自分でできる対処法

交通事故後の手首痛では、医療機関を受診するまでの間、次のように対応してください。

手首を動かしすぎない

痛みがある手首で、次の動作を繰り返さないようにします。

・重い荷物を持つ
・瓶やペットボトルのふたを開ける
・雑巾を絞る
・長時間スマートフォンを使う
・パソコン作業を続ける
・腕立て伏せをする
・手をついて立ち上がる
・自己流で可動域を確認する

腫れが強い場合は冷やす

事故直後で腫れや熱感が強い場合は、保冷剤などをタオルで包み、短時間冷やすと痛みが軽くなることがあります。

冷やしすぎや、保冷剤を直接皮膚へ当てることは避けてください。

手を心臓より高くする

腫れがある場合は、横になったときにクッションなどを使い、手首を心臓より少し高い位置に保つと腫れが軽減することがあります。

指は無理のない範囲で動かす

医師から動かさないよう指示されていない場合は、指を軽く曲げ伸ばしすることで、腫れや関節の硬さを防げる場合があります。

ただし、痛みが強くなる場合や骨折が疑われる場合は中止してください。

自己判断で行わない方がよいこと

原因が分かる前に、次のことを行わないでください。

・手首を強く揉む
・痛みを我慢してストレッチする
・手首を勢いよく回す
・関節を鳴らす
・手首を強く引っ張る
・骨の位置を自分で戻そうとする
・痛い場所へ強い電気刺激を加える
・長時間温める
・自己判断で固定を外す
・痛み止めだけで長期間様子を見る

整骨院で施術を受けられる?

交通事故による手首の捻挫や周辺組織の痛みについて、整骨院で施術を受けられる場合があります。

ただし、手首の痛みが続く場合は、最初から整骨院だけへ通うのではなく、まず整形外科で骨折や靱帯損傷の有無を確認してください。

整骨院では次のことはできません。

・医師による診断
・レントゲン、CT、MRI検査
・薬の処方
・手術の適否判断
・診断書の作成
・後遺障害診断書の作成

整形外科と整骨院を併用する流れ

整骨院を併用する場合は、次の流れで進めます。

1.整形外科を受診する
2.骨折や靱帯損傷の検査を受ける
3.医師へ整骨院併用の希望を伝える
4.保険会社へ事前に連絡する
5.施術費が補償対象になるか確認する
6.整形外科での定期診察を続ける
7.痛みが悪化した場合は再検査を受ける

鍼治療は有効?

鍼治療が周辺筋肉の緊張や慢性的な痛みを軽減する補助的な方法として用いられる場合があります。

ただし、鍼治療で次の損傷を治すことはできません。

・骨折
・骨のずれ
・靱帯断裂
・TFCC断裂
・腱断裂
・神経断裂
・関節の不安定性

骨折や重大な軟部組織損傷がないことを整形外科で確認し、医師から施術を禁止されていない場合に検討してください。

手術後や固定中の場合は、主治医の許可なく鍼治療を始めないでください。

交通事故後の手首痛と慰謝料

事故との因果関係と治療の必要性が認められれば、次の損害を請求できる可能性があります。

・治療費
・通院交通費
・装具代
・休業損害
・入通院慰謝料
・後遺障害慰謝料
・逸失利益

自賠責保険では、傷害による治療費、休業損害、慰謝料などを合わせて、被害者1人につき最高120万円が限度です。後遺障害が認定された場合は、等級に応じた限度額が設けられています。

手首の痛みが残った場合の後遺障害

適切な治療を続けても手首の痛み、可動域制限、握力低下、しびれなどが残り、医師が症状固定と判断した場合は、後遺障害等級認定を申請できる可能性があります。

検討される障害には次のものがあります。

・手関節の機能障害
・骨の変形障害
・手指の機能障害
・神経症状
・欠損障害

具体的な等級は、骨折や靱帯損傷の状態、可動域、画像所見、筋力、感覚障害などによって判断されます。

国土交通省の後遺障害等級表には、上肢の関節機能や手指の機能、神経症状などに関する項目が定められています。

後遺障害認定で重要なポイント

主に次の内容が確認されます。

・事故状況
・事故から初診までの期間
・診断名
・レントゲン、CT、MRIの所見
・骨折や靱帯損傷の有無
・手術の内容
・治療経過
・手首の可動域
・握力
・しびれや感覚障害
・症状の一貫性
・仕事や日常生活への影響
・後遺障害診断書の内容

後遺障害診断書は医師が作成する

後遺障害診断書は医師が作成します。

整骨院や鍼灸院では作成できません。

手首の症状が長引いている場合は、主治医へ次の内容を具体的に伝えてください。

・物を持てない
・ペットボトルを開けられない
・パソコン作業が難しい
・ハンドルを握れない
・家事ができない
・手をついて立てない
・指がしびれる
・握力が低下した
・手首を動かせない方向がある

鍼灸整骨院かまたきでの対応

鍼灸整骨院かまたきでは、交通事故後の手首痛に関する相談を受け付けています。

ただし、最初に整形外科で骨折、TFCC損傷、靱帯損傷、腱損傷などの有無を確認してください。

当院で相談を受け付けるのは、原則として次の条件を満たす方です。

・整形外科で診察を受けている
・必要な画像検査を受けている
・骨折や脱臼に必要な治療を受けている
・手首の状態が安定している
・医師から施術を禁止されていない
・保険会社への必要な確認が済んでいる
・固定終了後も周辺筋肉の張りや痛みが残っている

次の症状がある場合は、当院への来院より医療機関を優先してください。

・手首の変形
・強い腫れ
・激しい痛み
・指を動かせない
・指先のしびれ
・指先が白い、青い、冷たい
・握力が急激に低下した
・手術後の傷が腫れている
・発熱がある

よくある質問

交通事故の数日後から手首が痛くなることはありますか?

あります。事故直後は緊張や興奮によって痛みを感じにくく、数時間後や翌日以降に痛みや腫れへ気づくことがあります。

手首の痛みは何科を受診しますか?

まず整形外科を受診してください。可能であれば、手外科や手関節を専門とする医師がいる医療機関が適しています。

レントゲンで異常なしでも骨折していることはありますか?

あります。舟状骨などの小さな骨折は、初回のレントゲンで骨折線が確認できないことがあります。

痛みが続く場合は再検査を受けるべきですか?

初回の検査で異常がなくても、痛みや腫れが続く場合は再受診してください。再度のレントゲンやCT、MRIが検討されることがあります。

手首の親指側が痛い場合は何が考えられますか?

舟状骨骨折、橈骨遠位端骨折、ドケルバン病、靱帯損傷などが考えられます。

手首の小指側が痛い場合は何が考えられますか?

TFCC損傷、尺骨側の靱帯損傷、手根骨骨折、腱損傷などが考えられます。

TFCC損傷とは何ですか?

手首の小指側にある軟骨や靱帯の複合組織を損傷した状態です。手首をひねる、物を持つ、手をつく動作などで痛みが出ます。

舟状骨骨折とは何ですか?

手首の親指側にある舟状骨が折れる骨折です。初回のレントゲンで見つからないことがあり、診断が遅れると骨がつかない場合があります。

事故後にドケルバン病になることはありますか?

事故後の使い方の変化や特定の腱への負担により症状が現れる可能性はあります。ただし、事故後の親指側の痛みでは骨折などを先に除外する必要があります。

手首を揉んでもよいですか?

原因が分かる前に強く揉むことは避けてください。骨折や靱帯損傷がある場合は症状が悪化する可能性があります。

手首を冷やした方がよいですか?

事故直後で腫れや熱感が強い場合は、タオルで包んだ保冷剤などで短時間冷やすと楽になることがあります。

手首を温めてもよいですか?

事故直後で腫れや熱感がある場合は、長時間温めることを避けてください。状態が分からない場合は医師へ確認してください。

サポーターを使ってもよいですか?

軽い固定で楽になる場合がありますが、骨折や神経障害がある可能性もあるため、長期間自己判断で使用せず医師へ相談してください。

整骨院だけへ通ってもよいですか?

痛みが続く場合は、まず整形外科で骨折や靱帯損傷の有無を確認してください。整骨院だけでは画像検査や医学的診断はできません。

整形外科と整骨院は併用できますか?

医師と保険会社へ相談し、整形外科での定期診察を続けながら整骨院を併用できる場合があります。

鍼治療で手首の痛みは治りますか?

周辺筋肉の緊張や慢性痛が軽減する可能性はありますが、骨折、靱帯断裂、TFCC断裂、腱断裂などを治すことはできません。

手首の痛みでも慰謝料を請求できますか?

事故との因果関係と治療の必要性が認められれば、治療期間や通院日数などに応じて入通院慰謝料を請求できる可能性があります。

手首の痛みが残れば後遺障害になりますか?

可動域制限、変形、神経症状などが残り、医学的所見と所定の要件が認められれば、後遺障害として認定される可能性があります。

後遺障害診断書は整骨院で書けますか?

書けません。後遺障害診断書は医師が作成します。

症状固定は保険会社が決めますか?

症状固定は医学的な判断です。保険会社による治療費対応の終了とは分けて考え、主治医へ相談してください。

手首の痛みが残っている状態で示談してもよいですか?

症状や損害が確定する前の示談は避けてください。示談後は追加の治療費や後遺障害による損害を請求することが難しくなる可能性があります。

まとめ

交通事故後の手首の痛みには、捻挫だけでなく次のような原因が考えられます。

・橈骨遠位端骨折
・舟状骨骨折
・その他の手根骨骨折
・TFCC損傷
・手関節靱帯損傷
・腱損傷
・ドケルバン病
・末梢神経障害
・首からの神経症状

特に舟状骨骨折や小さな手根骨骨折、TFCC損傷、靱帯損傷は、初回のレントゲンだけでは確認できない場合があります。

「骨に異常はないと言われたから」と痛みを放置せず、数日たっても痛みや腫れが続く場合は、整形外科で再評価を受けてください。

整骨院や鍼治療は、骨折や重大な靱帯損傷がないことを医療機関で確認し、医師から施術を禁止されていない場合に、補助的な方法として検討します。

痛みが残った場合は自己判断で示談や治療終了をせず、追加検査、今後の治療方針、後遺障害申請の必要性について主治医へ相談しましょう。