
自分の判断ミスから意図せず交通事故の加害者になってしまった・・・!!
交通事故を起こしてしまった方の多くは、事故を起こしてしまったという罪悪感や事故後の手続きに気を取られて、自分のケガの治療を後回しにしてしまう傾向にあるようです。
軽症の場合は、治療費を心配して治療を受けに行かない方もいるようです。
ここでは、交通事故の加害者になってしまった方が自分自身の身体のケガの補償は受けることが出来るのか、また、どのような補償があるのかについて解説していきます。
交通事故の加害者が受けることが出来る補償
大前提として交通事故のケガの治療に『健康保険』は使えません。
「健康保険が使えない」とは、いわゆる普段病院に行く際に使用する『保険証』です。
交通事故に限らず、加害者の存在しているケガでは通常健康保険は使えません。それは、ケガの治療にかかった費用は『ケガをさせた加害者が支払わなければならない』という決まりがあるからです。
つまり、交通事故の加害者がケガを負い治療のため病院へかかる時は、治療費は全額自費での支払いになるのでしょうか?なにか補償はないのでしょうか?
交通事故の加害者が使える補償は以下の通りです
- 被害者の自賠責保険への請求
- 自分自身の任意保険の「人身傷害補償特約」
- 健康保険の「第三者行為による傷病届」を使う
- その他自分が加入している生命保険や傷害保険への請求
自賠責保険への請求
大部分の交通事故では被害者側にも少なからず過失が認められます。加害者の一方的な過失による事故は意外に少ないです。
過失割合が6:4だったり7:3のように被害者の方にも過失がある場合、相手の自賠責保険へ請求することが出来ます。
交通事故は過失割合によって『被害者』と『加害者』に分かれますが、どちらにも少なからず過失が認められるという事は被害者も言い換えれば加害者と言ことになります。
そのため、被害者に過失割合が1割でもあった場合には、相手の自賠責保険に請求することが出来ます。
※加害者側の過失が100%の事故とは?※
- 信号待ちで停まっていたいた車に後ろから追突した
- センターラインを越えて運転していてぶつけてしまった
- 信号無視したことが原因で起こった事故 など。
加害者側の過失が100%である事故は、自賠責保険は適用外となるため注意してください。
任意保険の人身傷害補償特約
任意保険には加入されていますか?任意保険のオプションとして『人身傷害補償』というものがあります。
人身傷害補償がついている場合、過失割合に関係なく保険金を受け取ることが出来ます。
人身傷害補償は自分自身の傷害に対する補償になっているので、たとえ自分に過失が100%あったとしても交通事故によって受けたケガに対する補償が受けられます。
人身傷害補償では、治療費、休業損害、慰謝料などの補償が受けられます。
また、保険を使う場合「翌年の保険料が上がるのではないか?」と心配される方もいらっしゃいますが、人身傷害補償はノンフリート等級に影響をあたえません。そのため、翌年の保険料が上がる心配もなく安心して使えます。
健康保険の「第三者行為による傷病届」を使う
上記で、「交通事故で健康保険は使えない」というお話をしましたが、実は手続きを行う事ことで使える場合もあります。
こちらの手続きをすることで保険証を使って治療を受けることが可能となり、治療費の自己負担を3割~1割に抑えることができます。
手続きは、『第三者行為による傷病届』を健康保険組合に提出することです。
※過失割合が10:0の場合でも使える可能性があります※
これは、保険組合が「過失割合を争う余地がある」と判断したときに可能になるようです。詳しくは交通事故に強い弁護士などに相談してみることをお勧めします。
健康保険を使った治療が出来ないケース
相手とすでに示談が成立している場合は健康保険を使うことは出来ません。
また、通勤や労働中の事故は労災扱いとなるので健康保険の使用は出来ません。
その他、酒酔い、無免許、故意の犯罪行為などの場合は健康保険を使った治療を受けることはできません。
その他、自分が加入している生命保険や傷害保険
生命保険に『通院特約』が付いていたり、ケガをした場合に備える『傷害保険』に加入している場合はこちら給付金の請求をすることができます。
生命保険や傷害保険の場合、故意の事故ではない限り交通事故でケガをしたことに対して治療を受けた場合、給付を受けることができます。
補償内容は契約時の条件ごとに異なり『1日あたり〇〇円』『〇日以上の通院で〇万円』のようになっていることが多いでしょう。
病院でかかる窓口支払い金額と直接リンクしているわけではないので、実際にかかる治療費の補填と考えると良いでしょう。
自損事故を起こした場合
ここまでは相手のいる場合の交通事故で加害者になってしまった場合のお話をしてきました。
こちらでは、被害者のいない『自損事故』を起こしてしまった場合、自分自身のケガに対する補償について解説します。
自賠責保険
補償を受けることが出来ません。
自賠責保険は対人補償のみ保険です。自分のケガに対する補償はありません。もし、自損事故を起こした場合に、同乗者がいた場合には同乗者に対しては自賠責保険からの補償があります。
任意保険
- 人身傷害補償特約
- 車両保険
- 自損事故保険
任意保険では上記のような特約が付いている場合に保険金を受け取ることが出来ます。
人身傷害補償特約
被害者がいる交通事故と同様に自損事故の場合でも、過失割合や事故の状態に関係なく事故によってケガをした場合に補償を受けることが出来ます。
車両保険
自分の車が損害を受けたときにその修理費用などを補償します。補償内容により単独事故では適応されないこともあるので自分への補償を確認しておきましょう。
自損事故保険
ほとんどの任意保険に自動付帯されています。
補償できる保険金には上限があります。人身傷害補償が付帯されている場合、そちらで補償することになりますが、人身傷害補償が付帯されていない場合に自損事故保険を使うと、ノンフリート等級が3等級ダウンし翌年の保険料が大幅に上がることが考えられます。
健康保険
「自損事故による傷病届」を提出することで健康保険を使用した通院が可能になります。保険を使う場合は事故の状況など詳しく届ける必要があるため、相手のいない自損事故の場合も必ず警察に届け出をして、交通事故証明書を作成してもらいます。
生命保険や傷害保険
被害者のいる交通事故同様、ケガの原因に関係なく保険金を請求することが可能です。
まとめ
交通事故の加害者でも保険の加入状況によって補償が受けられることがあります。
交通事故のケガで多いむちうちは、事故から数日経ってから痛みが発生することも多く、「そのうち治るだろう」と、軽く捉えてしまうとその後の生活に影響を及ぼす可能性もあります。
自分が加害者になってしまった場合でも我慢せずきちんと治療を受けましょう。
鍼灸整骨院かまたきでは、交通事故の加害者になってしまった方が通院されることもあり、様々なケースでの相談もたまわっております。「自分のケースはどうなるのか?」とお悩みの方もぜひ一度ご相談ください。
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