当て逃げ・ひき逃げされたときの正しい対処法|警察への届け出・保険・補償制度まで徹底解説

交通事故で相手がそのまま逃げてしまう「当て逃げ」や「ひき逃げ」は、突然起こるため多くの方がパニックになってしまいます。

「警察にはいつ連絡すればいい?」
「加害者が見つからない場合は補償される?」
「治療費はどうなるの?」

このような不安を抱える方も少なくありません。

当て逃げやひき逃げに遭った場合は、その後の補償や犯人特定のためにも事故直後の対応が非常に重要です。

この記事では、当て逃げとひき逃げの違い、加害者側の罰則、被害者が取るべき行動、利用できる補償制度まで分かりやすく解説します。

当て逃げとひき逃げの違い

混同されがちですが、当て逃げとひき逃げでは事故の内容が異なります。

当て逃げとは

当て逃げとは、人ではなく車やガードレール、電柱、建物などに衝突した物損事故で、そのまま現場から立ち去ることをいいます。

本来は事故を起こした場合、

・危険防止措置
・警察への報告

が法律で義務付けられています。

軽い接触事故だからといって、そのまま立ち去ることは道路交通法違反になります。

ひき逃げとは

ひき逃げとは、人がケガをしたり死亡した交通事故で、救護せず現場から逃走することです。

交通事故を起こした運転者には、

・負傷者の救護
・119番や110番への連絡
・事故現場での対応

が法律で義務付けられています。

これらを行わず立ち去ると、重大な犯罪として厳しい処分を受けます。

当て逃げ・ひき逃げの罰則

当て逃げの罰則

物損事故で逃走すると、次の違反に該当します。

危険防止措置義務違反

事故後に安全確保を行わず立ち去った場合

罰則

・1年以下の懲役または10万円以下の罰金

報告義務違反

警察へ事故を届け出なかった場合

罰則

・3か月以下の懲役または5万円以下の罰金

行政処分

・危険防止措置義務違反 5点
・安全運転義務違反 2点

合計7点となり、免許停止処分の対象になります。

ひき逃げの罰則

人身事故で救護せず逃走すると救護義務違反となります。

罰則は非常に重く、

・10年以下の懲役または100万円以下の罰金

となる可能性があります。

さらに行政処分では35点が加算され、免許取消しとなるケースが一般的です。

自動車運転処罰法による刑事責任

ひき逃げでは、道路交通法だけではなく、自動車運転処罰法によって処罰されることもあります。

過失運転致死傷罪

安全確認不足や前方不注意などにより人を死傷させた場合に成立します。

罰則

・7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

危険運転致死傷罪

次のような危険な運転による事故が対象です。

・飲酒運転
・著しい速度超過
・あおり運転
・信号無視
・逆走

被害者が死亡した場合は非常に重い刑事責任を負います。

準危険運転致死傷罪

アルコールや薬物の影響で正常な運転が困難になるおそれがある状態で運転した場合に成立します。

「まだ運転できる」と思っていても、正常な運転が難しい状態であれば適用される可能性があります。

当て逃げ・ひき逃げされたときの対処法

① まず警察へ連絡する

事故に気付いたら、できるだけ早く110番通報しましょう。

警察へ届け出ることで

・事故証明書の発行
・現場検証
・加害者の捜査

が行われます。

事故証明書は保険請求でも必要になります。

② ケガがある場合は病院を受診する

事故直後は興奮していて痛みに気付かないことがあります。

特に

・首の痛み
・腰痛
・頭痛
・しびれ

などは数日後に現れるケースもあります。

少しでも違和感がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

③ 証拠をできるだけ集める

犯人特定につながる証拠を残すことが重要です。

例えば

・車種
・色
・ナンバー
・進行方向
・ドライブレコーダー映像
・防犯カメラ
・落下部品
・ガラス片
・目撃者

スマートフォンで事故現場を撮影しておくこともおすすめです。

④ 保険会社へ連絡する

任意保険へ早めに事故を報告しましょう。

契約内容によっては

・車両保険
・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険

などで補償を受けられる可能性があります。

加害者が見つからなくても補償される場合があるため、必ず契約内容を確認しましょう。

⑤ ひき逃げなら政府保障事業を利用できる場合がある

加害者が見つからない場合でも、政府保障事業によって補償を受けられることがあります。

政府保障事業とは、自賠責保険では補償を受けられない被害者を救済する制度です。

利用する場合は、保険会社へ

「政府保障事業を利用したい」

と伝えることで、必要書類や手続きについて案内を受けられます。

当て逃げ・ひき逃げでよくある質問

加害者が見つからなくても補償されますか?

契約している任意保険の内容によっては補償を受けられます。

また、人身事故では政府保障事業を利用できる場合があります。

軽い接触でも警察へ届ける必要がありますか?

はい。

どんなに軽微な事故でも警察への届け出は法律上の義務です。

後から症状が出ることもあるため、必ず届け出ましょう。

当て逃げでも整骨院へ通院できますか?

医師の診断を受けたうえで、必要に応じて整骨院へ通院できる場合があります。

まずは整形外科を受診し、治療方針について相談しましょう。

まとめ

当て逃げやひき逃げに遭った場合は、事故直後の対応がその後の補償や犯人特定に大きく影響します。

まずは警察へ届け出を行い、病院で診察を受け、事故現場の証拠をできる限り残しましょう。

加害者が見つからない場合でも、任意保険や政府保障事業によって補償を受けられる可能性があります。

交通事故後に首や腰の痛み、しびれなどの症状がある場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

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