自損事故で使える保険とは?補償内容・適用条件を徹底解説

電柱やガードレールに衝突した、駐車場で壁にぶつかった、カーブを曲がりきれずに道路外へ転落したなど、相手車両がいない事故は一般に「自損事故」や「単独事故」と呼ばれます。

自損事故では、事故の相手となる車がいないため、相手方の自動車保険から治療費や車の修理費を受け取ることはできません。

そのため、事故によって自分や同乗者がケガをした場合、自分の車が壊れた場合、ガードレールや電柱などを壊した場合には、自分が加入している任意保険の内容が重要になります。

自損事故で使える可能性がある主な保険は、次のとおりです。

・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・自損事故保険
・対人賠償保険
・対物賠償保険
・車両保険
・弁護士費用特約などの付帯特約

ただし、契約内容、運転者の範囲、事故原因、飲酒運転や無免許運転の有無などによって、保険金が支払われない場合があります。

この記事では、自損事故の意味、警察への届出、使える保険、補償されないケース、保険を使用した場合の等級への影響、事故後の正しい対応について詳しく解説します。

自損事故とは

自損事故とは、運転者自身の操作ミスや判断ミスなどによって発生し、基本的に事故の相手となる車両がいない事故です。

一般には「単独事故」や「自爆事故」と呼ばれることもあります。

自損事故の具体例

自損事故には、次のようなケースがあります。

・ハンドル操作を誤って電柱に衝突した
・カーブを曲がりきれずガードレールに衝突した
・駐車中にアクセルとブレーキを踏み間違えて壁にぶつかった
・道路から転落した
・路面の凍結によってスリップし、中央分離帯に衝突した
・駐車場の柱や自宅の門に車をぶつけた
・動物を避けようとして道路外へ逸脱した
・居眠り運転によって道路設備へ衝突した

相手車両がいない場合でも、自分や同乗者が負傷したり、他人の建物や公共物を壊したりすることがあります。

したがって、「自分の車だけが壊れたから、誰にも迷惑をかけていない」とは限りません。

自損事故はすべて物損事故になる?

相手車両がいない自損事故でも、運転者や同乗者がケガをした場合は、人身事故として扱われる可能性があります。

事故の相手がいないことと、物損事故か人身事故かは別の問題です。

警察へ事故を届け出た際、負傷者がなく車や物だけが壊れた場合は物件事故として処理されます。

一方、運転者や同乗者が負傷し、医師の診断書を警察へ提出するなどの手続きを行った場合は、人身事故として扱われることがあります。

事故直後には痛みがなくても、数時間後や翌日以降に首、肩、腰などの痛みが現れるケースがあります。

身体に痛みや違和感がある場合は、「単独事故だから物損事故でよい」と自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。

自損事故でも警察への届出は必要

自分だけで起こした事故であっても、道路上で車両や物を損傷した場合は、警察への報告が必要です。

道路交通法第72条では、交通事故が発生した場合、運転者などに負傷者の救護、道路上の危険防止、警察への報告を求めています。相手車両がいない事故や、軽微な物損事故であっても、事故を起こした場合は警察へ連絡する必要があります。

警察へ報告する内容

警察へは、一般的に次の事項を報告します。

・事故が発生した日時
・事故が発生した場所
・負傷者の有無と負傷の程度
・損壊した物と損壊の程度
・事故車両の状況
・道路上で行った危険防止措置

事故現場から勝手に立ち去らず、安全な場所へ移動したうえで110番通報してください。

届け出れば必ず処分されないわけではない

元記事には「警察に連絡さえしていれば、行政責任や刑事責任の処罰対象にはならない」とありますが、これは正確ではありません。

警察へ届け出ることは、事故を起こした運転者の義務です。

ただし、事故原因が速度超過、酒気帯び運転、無免許運転、信号無視、安全運転義務違反などであれば、事故を届け出た場合でも、違反内容に応じて行政処分や刑事責任が問題になる可能性があります。

一方、事故を起こしたにもかかわらず警察へ報告しない場合は、事故の原因となった違反とは別に、報告義務違反が問題になります。

「警察へ届ければ絶対に処分されない」のではなく、「事故が発生したら、処分の有無に関係なく必ず届け出る必要がある」と理解しましょう。

電柱やガードレールにぶつけて立ち去るとどうなる?

電柱、ガードレール、標識、建物、駐車場設備などに衝突したまま警察へ報告せず立ち去ると、いわゆる当て逃げとして扱われる可能性があります。

事故状況によっては、安全運転義務違反、危険防止措置義務違反、警察への報告義務違反などが問題になります。

ただし、違反点数や刑事罰は事故状況によって異なります。

元記事のように「必ず合計7点、最低30日の免許停止になる」と一律に断定することはできません。

事故を起こした場合は、車や公共物の損傷が軽く見えても、その場で警察へ連絡してください。

交通事故証明書が必要になる

警察へ事故を届け出ると、後日、自動車安全運転センターへ交通事故証明書を申請できるようになります。

交通事故証明書は、警察から提供された資料に基づいて、交通事故が発生した事実を証明する書類です。保険会社へ保険金を請求する際などに必要になることがあります。

警察へ事故を届け出ていなければ、原則として交通事故証明書は発行されません。

交通事故証明書は警察が直接発行するのではなく、自動車安全運転センターが発行します。

保険会社が取得を代行する場合もありますが、対応は保険会社や請求内容によって異なります。

自損事故で自賠責保険は使える?

自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するための強制保険です。

補償対象は、自動車事故によって「他人」を死亡させたり、負傷させたりした場合の対人賠償です。

自賠責保険では、次の損害は原則として補償されません。

・運転者本人のケガ
・自分の車の修理費
・電柱やガードレールなどの物的損害
・相手の車や建物の修理費
・運転者本人だけが負傷した単独事故

自賠責保険で補償されるのは、人に対する損害に限られます。単独事故で運転者本人が負傷した場合や、自分の車、建物などに生じた物損は補償されません。

同乗者には自賠責保険が使える場合がある

自損事故で同乗者が負傷した場合、同乗者が自賠法上の「他人」に該当すれば、自賠責保険から補償を受けられる可能性があります。

自賠責保険の傷害による損害の支払限度額は、被害者1人につき120万円です。後遺障害や死亡については別の限度額が設けられています。

ただし、「家族だから必ず対象外」という説明は正確ではありません。

配偶者、父母、子どもなどの家族であっても、事故車両の運行を支配していた立場や運転者に該当せず、自賠法上の「他人」と認められれば、自賠責保険の対象になる可能性があります。

反対に、友人や同僚であっても、事故車両の運行供用者に該当する場合などは、判断が異なる可能性があります。

自賠責保険が適用されるかは、単なる家族関係だけではなく、車両の所有・使用状況や事故時の立場などを踏まえて判断されます。

自損事故で使える任意保険

運転者本人のケガ、自分の車の損害、電柱やガードレールなどの損害は、主に任意保険で補償します。

ただし、すべての任意保険契約に、以下の補償が含まれているわけではありません。

保険証券や契約者専用ページで、自分が加入している補償内容を確認してください。

人身傷害保険

人身傷害保険は、自動車事故によって運転者や同乗者が負傷した場合に、契約で定められた基準に従って、治療費や休業損害、精神的損害、後遺障害、死亡による損害などを補償する保険です。

自損事故で運転者自身が負傷した場合でも、補償対象になる可能性があります。

人身傷害保険には、一般的に次のような特徴があります。

・自分の過失割合にかかわらず補償される
・運転者本人や同乗者が対象になる
・治療費や休業損害など、実際の損害を契約基準に基づいて補償する
・相手がいない単独事故でも利用できる場合がある
・示談成立前でも保険金を受け取れる場合がある

人身傷害保険は、契約車両に搭乗中の事故などで、自分や同乗者が負傷した際の治療費、休業による収入減少、精神的損害などを補償します。補償範囲には契約車両搭乗中のみのタイプと、歩行中や他車搭乗中なども対象とするタイプがあります。

人身傷害保険の注意点

人身傷害保険の補償対象や支払額は、保険会社の約款や契約内容によって異なります。

また、飲酒運転、無免許運転、故意による事故などでは、運転者本人に対する保険金が支払われないことがあります。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険は、契約車両に乗っていた人が交通事故でケガをした場合に、契約時に定められた金額を受け取れる保険です。

人身傷害保険が実際の損害額を基準に支払うのに対し、搭乗者傷害保険は、入通院日数、症状、後遺障害の程度などに応じて定額で支払われるのが一般的です。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の両方に加入していれば、両方から保険金を受け取れる場合があります。

ただし、支払条件や金額は契約によって異なります。

「人身傷害保険の上乗せ」と表現されることもありますが、別の保険であり、必ず人身傷害保険に上乗せして支払われるとは限りません。

自損事故保険

自損事故保険は、電柱への衝突、崖からの転落など、相手がいない事故や、自分の過失が100%で相手へ損害賠償請求できない事故で、運転者や同乗者が死亡・負傷した場合に補償する保険です。

損害保険協会は、自損事故保険について、自賠責保険や人身傷害保険から補償を受けられない単独事故などで保険金が支払われる保険と説明しています。

保険会社によっては、対人賠償保険へ自動的に付帯していることがあります。

ただし、現在は人身傷害保険の普及により、自損事故保険を独立した補償として設けていない商品もあります。

自損事故保険で補償される可能性があるもの

・死亡保険金
・後遺障害保険金
・介護費用保険金
・医療保険金

実際の補償内容や金額は保険会社によって異なります。

また、人身傷害保険と重複して利用できない契約もあるため、約款を確認してください。

対人賠償保険

対人賠償保険は、自動車事故によって他人を死亡させたり負傷させたりし、法律上の損害賠償責任を負った場合に、自賠責保険の限度額を超える部分などを補償する保険です。

自損事故でも、同乗者が負傷し、運転者に損害賠償責任が発生した場合は、対人賠償保険を利用できる可能性があります。

ただし、運転者本人は対人賠償保険の対象になりません。

また、父母、配偶者、子どもなどに対する損害は、約款上、対人賠償保険の対象外とされていることが一般的です。

同乗者への補償については、自賠責保険、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、対人賠償保険のどれを使えるかを保険会社に確認してください。

対物賠償保険

対物賠償保険は、自動車事故によって他人の車や建物、道路設備などを壊し、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償する保険です。

自損事故では、次のような物を壊した場合に利用できる可能性があります。

・電柱
・ガードレール
・道路標識
・信号機
・店舗の壁
・他人の住宅の塀
・駐車場設備
・他人が所有する建物
・道路上の設備

公共物は修理費が高額になることがあります。

見た目には軽い損傷でも、交換工事、交通整理、復旧工事などの費用が加算される可能性があります。

自分の物には対物賠償保険を使えない

対物賠償保険は、他人の財物に対する損害賠償責任を補償する保険です。

自分の車、自宅の門、自分が所有する建物などを壊した場合は、原則として対物賠償保険の対象になりません。

ただし、自宅の所有者が配偶者などの場合も、約款上の免責規定によって補償されないことがあります。

車両保険

車両保険は、交通事故などによって契約車両が損傷した場合に、自分の車の修理費などを補償する保険です。

単独事故でも、契約内容によっては補償を受けられます。

損害保険協会も、単独事故などで自分の車に損害が生じた場合、車両保険を利用して修理費の補償を受けられることがあると説明しています。

一般型と補償範囲を限定したタイプの違い

車両保険には、一般的に補償範囲が広い一般型と、補償対象となる事故を限定したタイプがあります。

一般型では、電柱やガードレールへの衝突、転覆、墜落などの単独事故も補償されることがあります。

一方、補償範囲を限定した車両保険では、単独事故や自転車との接触などが対象外になる場合があります。

契約している車両保険の名称だけで判断せず、補償対象となる事故の一覧を確認してください。

免責金額に注意する

車両保険には、免責金額と呼ばれる自己負担額が設定されている場合があります。

例えば、修理費が20万円、免責金額が5万円であれば、保険金として支払われる金額は原則15万円です。

修理費が免責金額以下の場合は、車両保険を請求しても保険金を受け取れないことがあります。

弁護士費用特約は使える?

自損事故では、基本的に損害賠償を請求する相手がいないため、一般的な弁護士費用特約を使う場面は限られます。

ただし、次のようなケースでは利用できる可能性があります。

・道路の管理不備が事故原因として疑われる
・車両の欠陥が疑われる
・整備業者の整備ミスが疑われる
・事故の原因となった別の車が立ち去った
・保険会社との補償範囲をめぐって争いがある

弁護士費用特約の対象範囲は契約によって異なるため、保険会社へ確認してください。

健康保険は使える?

自損事故による治療でも、原則として健康保険を利用できる場合があります。

「交通事故だから健康保険は使えない」と一律に決まっているわけではありません。

自分だけで起こした単独事故であれば、通常は第三者に損害賠償責任を求める事故ではありません。

ただし、飲酒運転、無免許運転、故意の事故など、事故原因によっては健康保険給付が制限される可能性があります。

治療費の支払方法については、受診する医療機関と加入している健康保険へ確認してください。

労災保険を使える場合もある

仕事中や通勤中に自損事故を起こした場合は、労災保険の業務災害または通勤災害に該当する可能性があります。

例えば、次のようなケースです。

・配送中に電柱へ衝突した
・営業先へ移動中にガードレールへ衝突した
・通勤途中にスリップして単独事故を起こした
・会社の車で業務中に事故を起こした

仕事中や通勤途中の事故では、健康保険ではなく労災保険を使うのが原則となる場合があります。

勤務先へ報告し、労働基準監督署や社会保険労務士などへ確認してください。

保険金が支払われない可能性があるケース

任意保険に加入していても、事故原因や契約内容によっては保険金が支払われない場合があります。

主な例は次のとおりです。

飲酒運転

酒気帯び運転や酒酔い運転をした運転者自身のケガや車両損害については、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険、車両保険などから保険金が支払われないことがあります。

一方で、被害者救済の観点から、他人のケガや他人の物に対する対人・対物賠償保険は支払対象となる場合があります。

無免許運転

無免許運転をしていた本人のケガや車両損害は、補償対象外になる可能性があります。

故意による事故

保険金を受け取る目的などで故意に事故を起こした場合は、保険金は支払われません。

刑事責任を問われる可能性もあります。

運転者限定や年齢条件に違反している

契約で運転者を本人や配偶者に限定しているにもかかわらず、対象外の人が運転して事故を起こした場合は、補償されない可能性があります。

年齢条件についても同様です。

契約車両の使用目的が異なる

日常・レジャー使用として契約していた車を継続的に業務で使用していた場合など、申告内容と実際の使用状況が異なると、補償に影響する可能性があります。

自損事故で保険を使うと等級は下がる?

自動車保険には、事故の有無に応じて保険料を割増・割引するノンフリート等級制度があります。

等級は一般的に1等級から20等級まで設定されています。

初めて契約する場合は原則6等級から始まり、保険を使う事故がなければ翌年に1等級上がります。事故で保険金を受け取ると、事故内容に応じて等級が下がる場合があります。

自損事故で等級が下がるかは、使用した保険の種類と契約内容によって異なります。

3等級ダウン事故になりやすい保険

一般的に、次の保険を使った自損事故は、3等級ダウン事故として扱われる可能性があります。

・対人賠償保険
・対物賠償保険
・車両保険

例えば、電柱を壊して対物賠償保険を使った場合や、自分の車の修理に車両保険を使った場合は、一般的に翌年の等級が3つ下がります。

対人賠償、対物賠償、自分の車を修理する車両保険などを使用した事故は、原則として3等級ダウン事故になります。

さらに、3等級ダウン事故では、一般に事故有係数適用期間が3年間加算されるため、単に等級が下がるだけでなく、数年間保険料が高くなる可能性があります。

ノーカウント事故になる可能性がある保険

一般的には、次の保険だけを使用した場合、ノーカウント事故として等級に影響しないことがあります。

・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・自損事故保険

ただし、保険会社や商品によって取り扱いが異なる場合があります。

人身傷害保険だけを使用した事故については、ノーカウント事故となり、翌年度の等級へ影響しない商品が一般的です。

ただし、「等級が下がらなければ、翌年の保険料も絶対に上がらない」とは限りません。

保険会社全体の料率改定、契約条件、車種、年齢、走行距離、補償内容の変更などによって、等級が変わらなくても保険料が変動することがあります。

車両保険を使うか自己負担にするか

車の修理費が少額の場合は、車両保険を使わず自己負担で修理したほうが、結果的に支払総額を抑えられることがあります。

判断するときは、次の金額を比較します。

・修理費
・車両保険の免責金額
・翌年以降に増える保険料
・事故有係数が適用される期間の保険料差
・車の時価額
・今後車を買い替える予定
・同じ保険期間中の事故回数

例えば、修理費が12万円で免責金額が5万円の場合、保険金として受け取れるのは原則7万円です。

しかし、車両保険を使うことで数年間の保険料が7万円以上増えるのであれば、自己負担で修理したほうが有利になる可能性があります。

保険会社に「保険を使用した場合」と「使用しなかった場合」の翌年以降の保険料を試算してもらい、修理工場の見積額と比較してください。

自損事故を起こした直後にすること

1.負傷者を確認する

まず、自分と同乗者にケガがないか確認します。

強い痛み、出血、意識障害、呼吸困難、手足の麻痺などがある場合は、119番通報してください。

2.二次事故を防ぐ

車を安全な場所へ移動できる場合は移動し、ハザードランプや発炎筒、停止表示器材などを使用します。

高速道路では車内にとどまらず、ガードレールの外側など安全な場所へ避難してください。

3.警察へ連絡する

自分の車だけが壊れた場合でも、道路上の交通事故であれば警察へ連絡します。

電柱やガードレールなどを壊した場合は、管理者への連絡が必要になることもあります。

4.事故現場を撮影する

安全を確保したうえで、次のものを撮影します。

・車両の停止位置
・車の損傷部分
・電柱やガードレールの損傷
・タイヤ痕
・路面状況
・道路標識や信号
・落下物
・事故現場全体

5.保険会社へ連絡する

事故後は、自分が加入している保険会社または代理店へ連絡します。

この時点で保険を使うか決める必要はありません。

事故の報告をしたうえで、利用できる補償、免責金額、等級への影響、必要書類を確認しましょう。

6.身体に違和感があれば整形外科を受診する

自損事故では、事故を起こした責任を感じ、自分の治療を後回しにする方がいます。

しかし、交通事故では、事故直後に症状が軽くても、数時間後や翌日以降に痛みが強くなることがあります。

次の症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

・首や肩が痛い
・腰が痛い
・頭痛や吐き気がある
・めまいがする
・手足がしびれる
・身体に力が入りにくい
・胸や腹部を打った
・シートベルトの跡が強く残っている
・意識がぼんやりする
・事故後の記憶が曖昧

強い頭痛、繰り返す嘔吐、意識障害、呼吸困難、手足の麻痺などがある場合は、救急要請を検討してください。

自損事故でも整骨院へ通える?

自損事故による首や腰などの症状について、整形外科と整骨院を併用できる場合があります。

ただし、まず整形外科を受診し、医師による診察と必要な検査を受けることが重要です。

整形外科でできること

・医師による診察と診断
・レントゲン、CT、MRIなどの検査
・薬の処方
・診断書の作成
・リハビリ
・後遺障害診断書の作成
・治療継続の医学的判断

整骨院でできること

・柔道整復師による状態確認
・手技療法
・物理療法
・日常生活上の動作に関する助言
・医師の診断内容に沿った施術

整骨院では、医師による診断、画像検査、薬の処方、診断書の作成はできません。

人身傷害保険などを使って整骨院へ通いたい場合は、通院を始める前に主治医と保険会社へ相談してください。

自損事故で治療費を補償してもらう際の注意点

保険会社へ早めに事故報告をする

事故から長期間経過してから連絡すると、事故状況や症状との関係を確認しにくくなる可能性があります。

受診を先延ばしにしない

事故から受診まで長期間空くと、症状が事故によって生じたものか争われる可能性があります。

医師の診察を継続する

整骨院へ通う場合でも、定期的に整形外科で症状の経過を確認してもらうことが大切です。

保険金が必ず支払われるとは限らない

任意保険に加入していても、契約内容、運転者条件、事故原因などによっては補償されない場合があります。

「自損事故なら人身傷害保険が必ず使える」「任意保険があれば治療費はすべて無料」とは限りません。

よくある質問

自損事故とはどのような事故ですか?

相手車両がいない状態で、運転者自身の操作ミスなどによって起こる事故です。電柱、壁、ガードレールへの衝突や道路外への転落などが代表例です。

自損事故でも警察へ届け出る必要がありますか?

道路上で交通事故を起こした場合は、相手がいない事故や軽い物損事故でも警察へ報告する必要があります。

自損事故でケガをした場合も物損事故になりますか?

運転者や同乗者がケガをした場合は、人身事故として扱われる可能性があります。相手車両がいないことだけを理由に、必ず物損事故になるわけではありません。

警察へ届け出れば違反点数は付きませんか?

警察への届出は法律上の義務ですが、届け出たからといって、事故原因となった速度超過や安全運転義務違反などが免除されるわけではありません。

自損事故で自賠責保険は使えますか?

運転者本人のケガには原則として使えません。同乗者が自賠法上の「他人」に該当する場合は、自賠責保険の対象になる可能性があります。

家族の同乗者は自賠責保険の対象外ですか?

家族であることだけで必ず対象外になるわけではありません。事故車両の所有・使用状況や事故時の立場などにより、自賠法上の「他人」に該当するかが判断されます。

自損事故で自分の治療費に使える保険は何ですか?

人身傷害保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険などを利用できる可能性があります。契約内容を保険会社へ確認してください。

電柱やガードレールの修理費には何の保険を使いますか?

他人や公共の財物に対する損害は、対物賠償保険で補償される可能性があります。

自分の車の修理には何の保険を使いますか?

単独事故を補償するタイプの車両保険へ加入していれば、修理費が補償される可能性があります。

車両保険ならすべての自損事故が補償されますか?

補償範囲を限定した車両保険では、単独事故が対象外になる場合があります。契約内容と免責金額を確認してください。

人身傷害保険を使うと等級は下がりますか?

人身傷害保険だけを使った場合は、一般にノーカウント事故として等級へ影響しないことがあります。ただし、保険会社や契約内容によって異なるため確認が必要です。

車両保険を使うと何等級下がりますか?

電柱への衝突などの自損事故で車両保険を使った場合は、一般に3等級ダウン事故となる可能性があります。

保険を使わず自己負担で直したほうがよい場合はありますか?

修理費が少額で、車両保険を使った後の保険料増加額が修理費を上回る場合は、自己負担のほうが有利になることがあります。保険会社に保険料の試算を依頼してください。

自損事故でも健康保険は使えますか?

原則として健康保険を利用できる場合があります。ただし、仕事中や通勤中なら労災保険が優先される場合があり、飲酒運転など事故原因によっては給付が制限される可能性があります。

自損事故でも整形外科と整骨院を併用できますか?

併用できる場合があります。まず整形外科で診察と検査を受け、整骨院への通院を希望する場合は、主治医と保険会社へ事前に相談してください。

自損事故後の痛みでお困りの方へ

自損事故では、事故を起こした責任を感じてしまい、自分の身体の治療を後回しにする方が少なくありません。

しかし、相手車両がいない事故でも、電柱や壁、ガードレールなどへ衝突した際には、身体へ強い衝撃が加わります。

事故直後には痛みが軽くても、時間が経ってから首、肩、腰などの症状が強くなることがあります。

鍼灸整骨院かまたきでは、千葉市で自損事故後の首や肩、腰などの症状についてご相談を受け付けています。

まず整形外科で医師の診察と検査を受け、人身傷害保険などを利用して整骨院との併用を希望される場合は、主治医と保険会社へ確認することが大切です。

加入している保険によって補償内容や通院方法が異なるため、保険証券や契約内容が分かる資料をご用意のうえ、保険会社へお問い合わせください。

まとめ

自損事故は、電柱やガードレールへの衝突、道路外への転落など、相手車両がいない単独事故です。

相手がいなくても、道路上で交通事故を起こした場合は警察へ連絡する必要があります。

また、自損事故がすべて物損事故になるわけではなく、運転者や同乗者が負傷した場合は、人身事故として扱われる可能性があります。

運転者本人のケガは自賠責保険では原則補償されませんが、次の任意保険を利用できる場合があります。

・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・自損事故保険
・対人賠償保険
・対物賠償保険
・車両保険

自分の治療費には人身傷害保険など、公共物や他人の物の損害には対物賠償保険、自分の車の修理には車両保険を使える可能性があります。

ただし、補償範囲、免責金額、運転者条件、飲酒運転などの免責事項によっては、保険金が支払われない場合があります。

また、車両保険や対物賠償保険を使うと、一般的に翌年の等級が3つ下がり、数年間保険料が高くなる可能性があります。

修理費が少額の場合は、保険を使った場合の保険料増加額と自己負担額を比較してから決めましょう。

事故後に首、肩、腰の痛み、頭痛、しびれなどがある場合は、自損事故だからと我慢せず、早めに整形外科を受診してください。

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