千葉市若葉区中央区の交通事故のむちうちで評判のいい鍼灸整骨院かまたき 鍼灸整骨院かまたき 交通事故(FAQ)

トラックの前に急な横入りする危険性や事故について

style=width:428px;height:auto

2023年中に全国で発生した自動車事故は272,108件、そのうち事業用自動車(トラックなど)が23,606件を占めています。特にトラックの前に急な横入りをすると、制動距離の長さや死角の多さから重大事故につながりやすく、深刻なケガや損害を招くリスクが高まります。本稿では、急な横入り事故のメカニズムや過去事例、法的責任、安全対策について詳しく解説します。

統計データ:事故件数

2023年中に発生した自動車事故272,108件のうち、自家用自動車は248,502件、事業用自動車は23,606件を占めています。事業用車にはトラックなどの貨物自動車(軽貨物を除く)が含まれ、公共物流の担い手として道路上を多く走行しています。

統計データ:死亡事故数

交通事故における死亡事故では、事業用自動車の死者数は271人でした。一方、軽乗用車(軽自動車)は第一当事者となる死亡事故件数508件を記録し、全体死亡事故の21.8%を占めています。軽自動車は都市部や農村部を問わず幅広く利用されているため、死亡者数にも影響を及ぼしています。

統計データ:重傷率

令和5年中の事業用トラックの死亡・重傷者数(死者数と重傷者数の合計)は1,137人で、保有台数1万台当たりの死傷者数は8.6人となっています。過去に比べ減少傾向が見られるものの、依然として高い水準にあります。

トラックの特性と死角

トラックは荷台高や車両総重量が大きく、一般の乗用車に比べて制動距離が長くなる特徴があります。また運転席が高い位置にあるため、前方や側方に大きな死角が存在し、小型車両が見えにくい状況が生じやすいです。

危険性のメカニズム

急な横入りが起こる典型的な流れは、トラックが減速して停まろうとする前方に乗用車が強引に割り込み、車間距離が確保できないままトラックがブレーキをかけきれずに追突するケースです。さらに対応のために急ハンドルを切ると、対向車や後続車を巻き込む二次被害を引き起こす恐れがあります。

過去の事例

2021年に滋賀県の自動車専用道路で発生した事故では、乗用車の急な割り込みとトラックの急ブレーキにより荷崩れが発生し、積荷の損害額は約3,000万円に上った事例があります。このように、車両同士の衝突だけでなく荷物への被害も重大化しやすい点が特徴です。

数字で見る割り込み事故の割合

公益社団法人全日本トラック協会の統計によると、事業用貨物自動車が第1当事者となる事故のうち、追突–駐・停車中が3,706件(40.4%)、出会い頭衝突が822件(9.0%)、追越・追抜時衝突(いわゆる横入りを含む)は608件(6.6%)を占めています。交通事故統計用語では、「車両相互-追越追抜時」に分類され、前車側面への接触や追突に区分されます。

法的責任と過失割合

危険な割り込みによりトラックが急ブレーキや急ハンドルを余儀なくされた結果、後続車や隣接車線の車両が被害を受けた場合、割り込みをした側に過失責任が問われる可能性があります。また、裁判例等では過失割合を10対0に認定されるケースもあり、ドライブレコーダー映像が立証に大きく寄与しています。

安全対策

  • 運転者側の対策:車間距離を十分に確保し、トラックが減速・停止する可能性を常に意識する。割り込みの際は必ずウインカーを早めに出し、ミラーや目視で死角を確認すること。
  • トラック側の装備:車両総重量3.5t超のトラックには2025年9月1日から衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の性能要件が強化された装着義務が課されています。これにより、前方車両との衝突回避や被害軽減が期待されます。

ケガの程度の違い

軽自動車の前面衝突実験

軽自動車同士の同等重量車両による55km/hの前面衝突実験では、軽量車両の運転席ダミーにおける頭部傷害値・胸部傷害値が重量車両と比べ高い傾向が確認されています。自車より重い車両との衝突では、より大きな傷害値が観測されることも知られています。

死亡率比較

事故全体に対する死亡率を比較すると、軽自動車の致死率は0.26%、普通乗用車は0.22%です。車同士が衝突する相互事故では軽自動車0.22%、普通車0.19%というデータもあり、軽自動車の死亡率が若干高い傾向にあります。この差は車体重量の軽さに起因します。

事故原因の特徴

事業用トラックの事故

大型トラックの事故原因ランキングでは、1位が左折時衝突、2位が駐停車中の追突、3位が出会い頭衝突となっています 。トラックは視界不良や死角の多さ、ブレーキ距離の長さなどから、特に左折や交差点での衝突リスクが高いとされています。

軽自動車の事故発生割合

軽自動車の事故・火災情報件数は保有台数23,388千台(28.2%)に対し7.4%にとどまる一方、貨物車は保有台数6,175千台(7.4%)に対し事故・火災件数39.7%と高い割合を示しています 。軽自動車は保有台数に比して事故発生割合は低いものの、事故時の乗員へのダメージは無視できません。

ケガの程度に影響する要因:シートベルト

令和5年中の自動車乗車中死者の約4割がシートベルト非着用であり、非着用時の致死率は着用時の約14.6倍に上ります。事故時のダメージ軽減には、全席におけるシートベルトの確実な着用が不可欠です。

対策:運転者教育と装備の徹底

事故防止には、まず運転者への速度遵守や適切な車間距離、過積載の防止などの教育が不可欠です。特に全席シートベルト着用の徹底が重要であり、シートベルト非着用時の致死率は着用時の約14.6倍に上ります 。

まとめ

トラックの前に急な横入りをする行為は、車両特性や視界の死角、制動距離の長さなどから重大事故を招きやすく、被害が拡大しやすい点が大きな特徴です。運転者は適切な車間距離と合図を徹底し、トラック事業者はAEBSなど先進安全装備の導入を進めることで、横入り事故の撲滅と被害軽減を図ることが求められます。