
駐車中や走行中に車をぶつけられ、相手がそのまま逃げてしまった場合、次のような不安を感じる方は少なくありません。
「修理代は自分で払うしかないのか」
「相手が分からなくても治療費は補償されるのか」
「車両保険を使うと等級が下がるのか」
「警察へ届け出ても相手が見つからなければ意味がないのか」
相手が特定できない事故では、加害者や加害者側の保険会社へ直接損害賠償を請求できません。
そのため、治療費や修理代は、被害者自身が加入している自動車保険、健康保険、労災保険、政府保障事業などを利用して補うことになります。
ただし、身体のケガと車の損害では利用できる制度が異なります。
政府保障事業や自賠責保険は、原則として人の生命や身体に生じた損害を救済する制度です。車やバイクの修理代、壊れた荷物などの物的損害は対象になりません。
この記事では、当て逃げ・ひき逃げ事故に遭ったとき、治療費や修理代を誰が補償するのか、警察や保険会社への連絡方法、事故後に行うべき対応について詳しく解説します。
- 1 当て逃げとひき逃げの違い
- 2 当て逃げされたときの治療費は誰が補償する?
- 3 自分の自動車保険の人身傷害保険
- 4 搭乗者傷害保険
- 5 無保険車傷害保険
- 6 政府保障事業
- 7 健康保険
- 8 通勤中・仕事中なら労災保険
- 9 生命保険・医療保険
- 10 当て逃げされた車やバイクの修理代は誰が補償する?
- 11 自分の車両保険
- 12 車両保険を使うと等級は下がる?
- 13 加害者が見つかった場合
- 14 自分の車両保険を先に使った後で加害者が見つかったら?
- 15 当て逃げされた直後にやるべきこと
- 16 1.安全な場所へ移動する
- 17 2.負傷者の状態を確認する
- 18 3.警察へ通報する
- 19 4.相手車両を無理に追いかけない
- 20 5.事故現場と車の損傷を撮影する
- 21 6.ドライブレコーダー映像を保存する
- 22 7.目撃者を探す
- 23 8.周辺の防犯カメラを確認する
- 24 9.保険会社へ事故を連絡する
- 25 10.医療機関を受診する
- 26 当て逃げ被害で準備したい書類
- 27 当て逃げされたときにやってはいけないこと
- 28 警察へ届け出ずに帰る
- 29 逃げた車を危険な方法で追跡する
- 30 車をすぐに修理する
- 31 車の傷や付着物を洗い流す
- 32 SNSで犯人捜しをする
- 33 よくある質問
- 34 当て逃げ後に首や腰が痛む方へ
- 35 まとめ
当て逃げとひき逃げの違い
一般的に、車や塀などの物だけに損害が発生し、加害者が必要な対応をせず立ち去った事故を「当て逃げ」と呼びます。
一方、人が負傷または死亡した事故で、加害者が負傷者の救護や警察への報告をせずに立ち去った場合は、一般に「ひき逃げ」と呼ばれます。
例えば、駐車場で車へ傷をつけられ、相手が立ち去ったものの誰もケガをしていない場合は、通常は物損の当て逃げ事故です。
走行中に車をぶつけられて首や腰を痛めたにもかかわらず、相手が逃げた場合は、ひき逃げ事故として扱われる可能性があります。
事故直後には痛みがなくても、後から首の痛み、頭痛、腰痛、しびれなどが現れることがあります。
そのため、車の損傷だけだと自己判断せず、少しでも身体へ衝撃を受けた場合は警察へ伝え、必要に応じて医療機関を受診してください。
当て逃げされたときの治療費は誰が補償する?
相手が見つからない状態でケガをした場合、主に次の制度や保険を利用できる可能性があります。
・自分の自動車保険の人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・無保険車傷害保険
・政府保障事業
・健康保険
・労災保険
・生命保険や医療保険
どの制度が使えるかは、事故状況、契約内容、通勤中かどうか、相手車両が確認できるかなどによって異なります。
自分の自動車保険の人身傷害保険
人身傷害保険へ加入している場合、相手が分からない事故でも、契約条件に応じて治療費や休業損害などが補償される可能性があります。
日本損害保険協会も、相手が無保険の場合などに、被害者自身が加入する人身傷害保険や生命保険、医療保険から保険金を受け取れる可能性があると案内しています。
人身傷害保険で対象になる可能性がある損害は、一般的に次のとおりです。
・治療費
・入院費
・通院交通費
・休業損害
・精神的損害
・後遺障害による損害
・死亡による損害
ただし、支払対象や計算方法、補償される事故の範囲は保険会社や契約内容によって異なります。
「車に乗っているときだけ補償されるタイプ」と「歩行中や自転車乗車中の自動車事故まで補償されるタイプ」があるため、保険証券や契約内容を確認してください。
人身傷害保険だけを使った場合は、一般的にノーカウント事故として自動車保険の等級へ影響しないことがあります。
ただし、同じ事故で車両保険も使う場合は、車両保険の使用によって等級が下がる可能性があります。
搭乗者傷害保険
搭乗者傷害保険へ加入している場合、契約車両へ乗っていた本人や同乗者がケガをしたとき、契約で定められた金額が支払われることがあります。
人身傷害保険が実際の損害額を基準に補償するのに対し、搭乗者傷害保険は入通院日数や症状、後遺障害の程度などに応じて定額で支払われる契約が一般的です。
人身傷害保険と搭乗者傷害保険の両方に加入している場合、両方から保険金を受け取れる可能性があります。
無保険車傷害保険
無保険車傷害保険は、加害車両に十分な対人賠償保険がない場合や、加害者が分からない事故で、被害者が死亡したり後遺障害を負ったりした場合に利用できる可能性がある補償です。
一般的に、軽いケガや通院だけでは対象にならず、死亡または一定の後遺障害が生じた場合が中心です。
保険会社によって補償条件が異なるため、事故を報告した際に確認してください。
政府保障事業
政府保障事業は、ひき逃げで加害車両が分からない場合や、加害車両が自賠責保険へ加入していない場合に、国が自賠責保険と同等の範囲で被害者の人身損害を補う制度です。
対象となる可能性があるのは、主に次の事故です。
・ひき逃げで加害車両が特定できない
・加害車両が自賠責保険へ加入していない
・盗難車による事故などで車両の保有者に責任を問えない
・自賠責保険から補償を受けられない一定の事故
政府保障事業は、自賠責保険や健康保険、労災保険などで補い切れない損害に対する最終的な救済制度です。
健康保険や労災保険などから給付を受けられる場合、その金額が差し引かれることがあります。
政府保障事業で補償される損害
政府保障事業では、自賠責保険と同等の範囲で、次のような人身損害が補償対象となる可能性があります。
・治療費
・通院交通費
・休業損害
・傷害慰謝料
・後遺障害による損害
・死亡による損害
自賠責保険の支払限度額は、被害者1人につき、傷害による損害が最高120万円、死亡による損害が最高3,000万円、後遺障害による損害が等級に応じて最高4,000万円です。
ただし、事故状況や損害内容によって認定額は異なり、請求した金額がそのまま支払われるわけではありません。
政府保障事業では修理代は補償されない
政府保障事業が補償するのは、人の生命または身体に生じた損害です。
次のような物的損害は対象になりません。
・車やバイクの修理代
・自転車の修理代
・スマートフォンや荷物の損害
・ガードレールなどの物損
・代車費用
・車の評価損
自賠責保険も対人事故による損害だけを対象としており、被害者の車や物の損害は補償しません。
政府保障事業の請求先
政府保障事業の請求は、国土交通省やNASVAへ直接提出するのではなく、自賠責保険を取り扱っている損害保険会社または共済組合の窓口で受け付けています。
保険代理店では受け付けられない場合があるため、損害保険会社の窓口へ直接確認してください。
なお、NASVAには、政府保障事業の支払いを受けるまでの間に利用できる保障金一部立替貸付があります。
一定の生活状況などの条件を満たす場合、支払われる予定の保障金の範囲内で無利子の貸付を受けられることがあります。
健康保険
交通事故によるケガでも、業務中や通勤中の事故でなければ、原則として健康保険を使って治療を受けることができます。
交通事故は第三者の行為による負傷であるため、健康保険を使用した場合は、加入している健康保険へ「第三者行為による傷病届」を提出する必要があります。
協会けんぽは、届出をすぐ提出できない場合でも、まず電話などで事故を報告し、後から速やかに書類を提出するよう案内しています。
提出を求められることがある書類は、次のとおりです。
・第三者行為による傷病届
・事故発生状況報告書
・交通事故証明書
・同意書
・念書
・人身事故証明書入手不能理由書
交通事故証明書が物件事故扱いになっている場合は、人身事故証明書入手不能理由書が必要になることがあります。
加害者不明の場合でも届出が必要になるため、加入している健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険の窓口へ確認してください。
通勤中・仕事中なら労災保険
通勤中や業務中の当て逃げ・ひき逃げ事故でケガをした場合は、健康保険ではなく、労災保険の通勤災害または業務災害に該当する可能性があります。
通勤途中の事故だからといって自己判断で健康保険を使わず、勤務先と労働基準監督署へ相談してください。
労災保険と政府保障事業、人身傷害保険などの間では支払調整が行われる場合があります。
生命保険・医療保険
被害者自身が生命保険、医療保険、傷害保険へ加入している場合、入院や手術、通院、後遺障害などについて保険金を受け取れる可能性があります。
自動車保険とは別に請求できる場合があるため、加入している保険を確認してください。
当て逃げされた車やバイクの修理代は誰が補償する?
相手が分からない場合、車やバイクの修理代は、主に自分の車両保険で補償を受けることになります。
車両保険へ加入していなければ、加害者が見つかるまでは自己負担になる可能性が高くなります。
自分の車両保険
一般型の車両保険へ加入している場合、相手が分からない当て逃げ事故でも、修理費が補償される可能性があります。
日本損害保険協会は、一般の車両保険では当て逃げが補償対象となる一方、相手自動車の確認を支払条件とする一部の限定型契約では、加害車両が分からない当て逃げは補償されないと説明しています。
保険会社によって、車両保険の名称は次のように異なります。
・一般型
・一般条件
・フルカバータイプ
・ワイドカバータイプ
・車対車・限定危険
・エコノミー型
近年は、限定型の車両保険でも当て逃げを補償する商品があります。
そのため、「エコノミー型だから必ず補償されない」「一般型でなければ使えない」とは一概に言えません。
保険証券や約款を確認し、保険会社へ次の点を問い合わせてください。
・相手不明の当て逃げが補償対象か
・免責金額はいくらか
・代車費用が補償されるか
・保険を使った場合に何等級下がるか
・今後の保険料はいくら増えるか
車両保険を使うと等級は下がる?
相手が分からない当て逃げ事故で車両保険を使った場合、一般的には3等級ダウン事故として扱われます。
翌年の等級が3等級下がり、事故有係数適用期間が3年加算されるのが一般的です。
例えば、現在15等級の人が当て逃げで車両保険を使うと、次回更新時に12等級となる可能性があります。
さらに、事故有の割増引率が適用されるため、単に3等級下がるだけでなく、数年間にわたって保険料が上がる可能性があります。
修理費が少額の場合は、車両保険を使わず自己負担した方が、長期的な負担を抑えられることもあります。
保険を使う前に、次の金額を比較してください。
・修理見積額
・車両保険の免責金額
・受け取れる保険金
・翌年以降の保険料増加額
・事故前の等級へ戻るまでの累計保険料
ただし、事故報告をしただけで直ちに等級が下がるわけではありません。
まず保険会社へ事故を連絡し、修理見積もりと保険料の試算を確認してから、保険を使うか判断しましょう。
加害者が見つかった場合
警察の捜査によって加害者が特定された場合は、加害者本人または加害者が加入している任意保険へ損害賠償を請求できる可能性があります。
請求対象になる可能性がある損害は、次のとおりです。
ケガに関する損害
・治療費
・通院交通費
・休業損害
・傷害慰謝料
・後遺障害慰謝料
・逸失利益
車や物に関する損害
・車両修理費
・代車費用
・レッカー費用
・積載物の損害
・一定条件を満たす評価損
加害者が任意保険へ加入していない場合でも、ケガについては加害車両の自賠責保険へ被害者請求できる可能性があります。
ただし、自賠責保険は人身損害のみを対象としているため、修理代は加害者本人へ請求することになります。
加害者に支払能力がなければ、修理代を回収できない場合もあります。
自分の車両保険を先に使った後で加害者が見つかったら?
加害者が分からない段階で自分の車両保険を使い、その後に加害者が見つかった場合、保険会社が被害者へ支払った保険金の範囲で、加害者側へ請求することがあります。
これを代位請求といいます。
加害者から回収できた場合でも、等級や事故有係数適用期間の扱いが自動的に元へ戻るとは限りません。
無過失事故に関する特約の適用条件を満たす場合などは、ノーカウント事故として扱われる可能性があります。
加害者が見つかったら、警察だけでなく、自分の保険会社にも速やかに連絡してください。
当て逃げされた直後にやるべきこと
1.安全な場所へ移動する
走行中の事故では、後続車による二次事故が起こる危険があります。
車を動かせる場合は、安全を確認して道路脇や駐車場などへ移動します。
負傷して動けない場合や、車両を動かすと危険な場合は無理をせず、110番または119番へ連絡してください。
2.負傷者の状態を確認する
自分や同乗者にケガがないか確認します。
次の症状がある場合は、救急車を呼んでください。
・意識がもうろうとしている
・激しい頭痛がある
・吐き気や嘔吐がある
・首や背中に強い痛みがある
・手足がしびれている
・呼吸が苦しい
・胸や腹部が痛い
・出血している
・身体を動かしにくい
事故直後に症状が軽くても、後から悪化することがあります。
少しでも違和感がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
3.警察へ通報する
当て逃げ・ひき逃げに遭った場合は、すぐに110番してください。
警察へ次の内容を伝えます。
・事故が起きた場所
・事故が起きた時刻
・負傷者の有無
・逃げた車の進行方向
・ナンバー
・車種
・車体の色
・特徴的な傷や部品
・運転者の特徴
・自分の車の損傷状況
ナンバーをすべて覚えていなくても、地名、数字の一部、ひらがななど、覚えている範囲で伝えてください。
警察へ届け出ていないと、交通事故証明書を取得できず、保険金が支払われない場合があります。
4.相手車両を無理に追いかけない
逃げた車を追跡すると、速度超過、信号無視、衝突など、新たな事故につながる危険があります。
ナンバーや車種を確認しようとして無理に追いかけず、安全を確保して警察へ連絡してください。
ドライブレコーダーに映っている可能性がある場合は、映像を確認する前に上書き防止の操作を行いましょう。
5.事故現場と車の損傷を撮影する
安全な範囲で、次の写真や動画を撮影します。
・自分の車全体
・損傷箇所のアップ
・破片や塗料の付着
・車の停止位置
・道路の状況
・信号や標識
・事故現場周辺
・逃走方向
・ブレーキ痕
・防犯カメラの位置
相手車両の塗料や部品が落ちている場合は、むやみに触らず、位置が分かるように撮影して警察へ伝えてください。
6.ドライブレコーダー映像を保存する
事故映像が上書きされないよう、録画保護機能を使う、メモリーカードを取り外す、別の端末へコピーするなどして保存します。
機種によっては、電源を入れたままにすると古い映像から上書きされます。
取扱説明書を確認し、警察と保険会社へ映像があることを伝えてください。
7.目撃者を探す
事故を目撃した人がいる場合は、可能であれば次の情報を確認します。
・氏名
・電話番号
・目撃した内容
・相手車両の特徴
・逃走方向
目撃者が撮影した写真や動画がある場合は、警察へ提供してもらえるようお願いしてください。
無理に個人情報を求めず、警察へ直接伝えてもらう方法でも構いません。
8.周辺の防犯カメラを確認する
店舗、住宅、駐車場、ガソリンスタンド、交差点などの防犯カメラに、事故や逃走車両が映っている可能性があります。
ただし、被害者が店舗や住宅へ強く映像開示を求めたり、自分で犯人捜しをしたりすることは避けてください。
映像には第三者の個人情報が含まれているため、警察から管理者へ照会してもらう方が適切です。
録画映像は数日から数週間で上書きされる場合があるため、防犯カメラがあることを早めに警察へ伝えましょう。
9.保険会社へ事故を連絡する
警察へ通報した後、自分が加入している保険会社または代理店へ連絡します。
伝える内容は次のとおりです。
・当て逃げまたはひき逃げに遭ったこと
・事故の日時と場所
・相手車両が不明であること
・警察への届出状況
・ケガの有無
・車の損傷状況
・ドライブレコーダー映像の有無
・目撃者や防犯カメラの有無
この時点で保険を使うか決められなくても、事故報告はしておきましょう。
10.医療機関を受診する
首、肩、腰、頭などに痛みや違和感がある場合は、事故当日またはできるだけ早く医療機関を受診してください。
受診が遅れると、事故と症状の関係を説明しにくくなる可能性があります。
受診時には、次の内容を医師へ伝えます。
・交通事故で負傷したこと
・事故が起きた日時
・どの方向から衝撃を受けたか
・頭や身体をぶつけたか
・いつから症状が出たか
・現在の痛みやしびれの場所
当て逃げ被害で準備したい書類
治療費や修理代を請求する際は、次の書類が必要になることがあります。
・交通事故証明書
・事故発生状況報告書
・警察の受理番号
・診断書
・診療報酬明細書
・治療費の領収書
・通院交通費の記録
・休業損害証明書
・源泉徴収票や確定申告書
・車両の修理見積書
・車両の損傷写真
・ドライブレコーダー映像
・目撃者の情報
・保険証券
・第三者行為による傷病届
必要書類は利用する制度や保険会社によって異なるため、自己判断で準備を進めず、提出先へ確認してください。
当て逃げされたときにやってはいけないこと
警察へ届け出ずに帰る
傷が小さい、痛みがない、急いでいるなどの理由で、警察へ届け出ずに帰るのは避けてください。
後から症状や大きな損傷が判明しても、事故の事実を証明しにくくなります。
逃げた車を危険な方法で追跡する
相手を追うことに集中すると、新たな事故を起こす危険があります。
安全を確保し、警察へ情報を伝えて捜査を任せてください。
車をすぐに修理する
保険会社による損害確認前に修理すると、保険金請求へ影響する可能性があります。
応急処置が必要な場合を除き、修理前に保険会社へ連絡してください。
車の傷や付着物を洗い流す
相手車両の塗料、部品、傷の形状などが、加害車両を特定する手掛かりになる可能性があります。
撮影と警察の確認が終わるまで、洗車や研磨は控えましょう。
SNSで犯人捜しをする
事故映像や車両ナンバーをSNSへ公開すると、無関係の人への誤認、名誉毀損、プライバシー侵害などの問題につながる可能性があります。
証拠は警察と保険会社へ提出してください。
よくある質問
当て逃げされた修理代は相手が見つからなければ自己負担ですか?
当て逃げを補償する車両保険へ加入していれば、修理代が補償される可能性があります。車両保険が使えない場合は、加害者が見つかるまで自己負担となる可能性があります。
政府保障事業で車の修理代は支払われますか?
支払われません。政府保障事業は、ひき逃げや無保険車事故によって人の生命や身体に生じた損害を救済する制度であり、車やバイクの修理代などの物的損害は対象外です。
自賠責保険から修理代は出ますか?
出ません。自賠責保険は人身事故による対人損害のみを補償し、車や物の損害は補償対象外です。
相手が分からなくても治療費は補償されますか?
人身傷害保険、健康保険、労災保険、政府保障事業などを利用できる可能性があります。事故状況や契約内容によって異なるため、警察と保険会社へ早めに連絡してください。
政府保障事業はNASVAへ請求するのですか?
通常の請求受付はNASVAではなく、自賠責保険を取り扱う損害保険会社または共済組合の窓口です。NASVAでは相談案内や一定条件での保障金一部立替貸付を行っています。
健康保険は交通事故でも使えますか?
業務中や通勤中の事故でなければ、原則として健康保険を使える可能性があります。ただし、第三者行為による傷病届などの提出が必要です。
通勤中の当て逃げ事故では健康保険を使いますか?
通勤災害として労災保険の対象になる可能性があります。自己判断で健康保険を使わず、勤務先や労働基準監督署へ相談してください。
人身傷害保険を使うと等級は下がりますか?
人身傷害保険だけを使った場合は、一般的にノーカウント事故として等級へ影響しないことがあります。ただし、同じ事故で車両保険を使えば、車両保険の使用により等級が下がる可能性があります。
当て逃げで車両保険を使うと何等級下がりますか?
一般的には3等級ダウン事故となり、事故有係数適用期間が3年加算される可能性があります。契約内容によって異なるため、保険会社へ確認してください。
保険会社へ連絡しただけで等級は下がりますか?
通常は事故を連絡しただけでは等級は下がりません。最終的に車両保険を使用し、保険金が支払われた場合などに等級へ影響します。
エコノミー型の車両保険でも当て逃げは補償されますか?
保険商品によって異なります。相手車両の確認が条件となる限定型では補償されないことがありますが、近年は限定型でも当て逃げを補償する商品があります。契約内容を確認してください。
駐車中の当て逃げでも警察を呼びますか?
呼んでください。車へ戻ったときに傷を発見した場合でも、警察へ事故を届け出ます。交通事故証明書や保険手続きに必要になることがあります。
事故から時間が経っていても警察へ届け出られますか?
時間が経過していても、気づいた時点で警察へ相談してください。ただし、現場状況や防犯カメラ映像が失われ、加害者の特定が難しくなる可能性があります。
ナンバーの一部しか覚えていなくても警察へ伝えるべきですか?
数字の一部、車種、色、メーカー、逃走方向など、覚えている情報をすべて伝えてください。複数の情報を組み合わせて捜査の手掛かりになる可能性があります。
防犯カメラの映像は自分で取り寄せられますか?
管理者によっては個人へ映像を開示せず、警察からの照会にのみ対応する場合があります。防犯カメラがあることを警察へ伝えてください。
相手が見つかったら自分で修理代を請求してよいですか?
直接交渉するとトラブルになる可能性があります。警察と保険会社へ連絡し、任意保険へ加入している場合は保険会社を通じて交渉するのが一般的です。
相手が無保険だった場合はどうなりますか?
ケガについては相手車両の自賠責保険、政府保障事業、自分の人身傷害保険などを利用できる可能性があります。修理代は加害者本人へ請求しますが、支払能力がなければ回収できない場合があります。
修理費が少額でも車両保険を使った方がよいですか?
免責金額や翌年以降の保険料増加額を考えると、自己負担した方が有利な場合があります。保険会社に数年間の保険料差額を試算してもらい、修理費と比較してください。
当て逃げで首が痛くなったらどこへ行けばよいですか?
まず医療機関を受診し、交通事故による症状であることを医師へ伝えてください。頭痛、吐き気、しびれ、強い痛みがある場合は早急な受診が必要です。
物損事故として届け出た後に痛みが出た場合はどうしますか?
医療機関で診察を受け、診断書を取得したうえで、事故を届け出た警察署へ相談してください。人身事故としての取扱いについて警察が判断します。
当て逃げの慰謝料は誰が払いますか?
加害者が見つかれば、加害者本人や加害者側の任意保険へ請求できる可能性があります。加害者不明の場合は、人身傷害保険や政府保障事業などから、契約や制度の基準に応じた補償を受けられる可能性があります。
当て逃げ後に首や腰が痛む方へ
当て逃げ事故では、相手が逃げたことへの動揺や警察への対応に追われ、自分の身体の異変を後回しにしてしまうことがあります。
事故直後には軽い違和感だけでも、帰宅後や翌日になって次の症状が現れることがあります。
・首を動かすと痛い
・肩や背中が重い
・腰が痛い
・頭痛や吐き気がある
・手足がしびれる
・身体がだるい
・眠りにくい
・集中しにくい
交通事故後に症状がある場合は、まず医療機関で診断を受けてください。
鍼灸整骨院かまたきでは、千葉市で交通事故後の首や腰の痛み、むちうちなどについて相談を受け付けています。
整形外科での診断内容を確認しながら、整形外科との併用や通院方法についてご案内します。
頭を強く打った、吐き気がある、意識がおかしい、強いしびれや麻痺がある場合は、整骨院ではなく救急医療機関を優先してください。
保険の補償範囲や損害賠償、加害者への請求については、保険会社や交通事故に詳しい弁護士へご相談ください。
まとめ
当て逃げやひき逃げの被害に遭い、相手が分からない場合でも、利用できる保険や救済制度があります。
ケガに関する損害は、次の制度や保険で補償される可能性があります。
・自分の人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・無保険車傷害保険
・政府保障事業
・健康保険
・労災保険
・生命保険や医療保険
車やバイクの修理代は、主に自分の車両保険で補償を受けます。
政府保障事業や自賠責保険は、人の生命や身体に生じた損害を対象とする制度であり、車の修理代は補償されません。
事故に遭ったら、次の順番で対応してください。
・安全な場所へ移動する
・負傷者の状態を確認する
・110番と必要に応じて119番へ連絡する
・相手車両の特徴を記録する
・事故現場と車の損傷を撮影する
・ドライブレコーダー映像を保存する
・目撃者や防犯カメラの情報を警察へ伝える
・自分の保険会社へ事故を報告する
・身体に違和感があれば医療機関を受診する
当て逃げ被害では、事故直後の警察への届出と証拠保存が、その後の加害者特定や保険請求に大きく関わります。
傷が小さい、痛みが軽いと自己判断せず、警察、医療機関、保険会社へ速やかに連絡しましょう。

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