
交通事故でケガを負ったにもかかわらず、加害者が不起訴になったと聞き、次のように感じていませんか?
「こちらは今も通院しているのに、なぜ処罰されないのか」
「加害者に重大な過失があったはずなのに納得できない」
「不起訴になったら慰謝料も請求できないのか」
「もう一度捜査してもらう方法はないのか」
交通事故の加害者が不起訴になったからといって、事故がなかったことになるわけではありません。
また、不起訴処分と、治療費・慰謝料・休業損害などを請求する民事上の損害賠償は別の問題です。
不起訴に納得できない場合は、不起訴理由を確認し、検察審査会への申立てや弁護士への相談を検討できます。
この記事では、交通事故の加害者が不起訴になる理由、不起訴処分の確認方法、検察審査会への申立て、民事賠償への影響、相談先について詳しく解説します。
- 1 交通事故における不起訴処分とは?
- 2 交通事故の加害者が不起訴になる主な理由
- 3 嫌疑なし
- 4 嫌疑不十分
- 5 起訴猶予
- 6 罪とならず
- 7 公訴時効が成立している
- 8 被疑者が死亡している
- 9 示談が成立すると不起訴になる?
- 10 被害者が処罰を求めれば起訴される?
- 11 検察庁は交通事故で何をする?
- 12 警察から送られた記録を確認する
- 13 必要に応じて追加捜査を行う
- 14 起訴・不起訴を決める
- 15 被害者へ処分結果を通知する
- 16 不起訴になったことはどうやって確認する?
- 17 不起訴理由を教えてもらえる?
- 18 不起訴に納得できない場合に取るべき行動
- 19 1.不起訴処分の種類と理由を確認する
- 20 2.交通事故の証拠を整理する
- 21 3.担当検察官へ被害状況を伝える
- 22 4.検察審査会へ審査を申し立てる
- 23 検察審査会へ申し立てられる人
- 24 検察審査会の申立先
- 25 検察審査会への申立てに必要な内容
- 26 検察審査会へ提出したい資料
- 27 検察審査会ではどのような結果が出る?
- 28 検察審査会へ申し立てれば必ず再捜査される?
- 29 検察審査会への申立てに期限はある?
- 30 不起訴になったら慰謝料はもらえない?
- 31 不起訴処分は過失割合に影響する?
- 32 不起訴記録は確認できる?
- 33 不起訴に納得できない場合の相談先
- 34 事件を担当した検察庁
- 35 検察審査会事務局
- 36 交通事故に詳しい弁護士
- 37 警察の被害者相談窓口
- 38 法テラス
- 39 日弁連交通事故相談センター
- 40 交通事故紛争処理センター
- 41 不起訴を知った直後に行うこと
- 42 不起訴に納得できないときに避けたい行動
- 43 加害者へ直接押しかける
- 44 SNSで個人情報を公開する
- 45 証拠を加工する
- 46 刑事処分が決まるまで示談を放置する
- 47 示談書へ安易に署名する
- 48 よくある質問
- 49 交通事故後のケガでお困りの方へ
- 50 まとめ
交通事故における不起訴処分とは?
不起訴処分とは、検察官が被疑者を刑事裁判にかけないと判断する処分です。
交通事故が発生すると、一般的には警察が事故状況や関係者の供述、実況見分、ドライブレコーダー映像などを調べます。
その後、事件が検察庁へ送られると、検察官が証拠や事故状況を確認し、加害者を起訴するか不起訴にするかを判断します。
日本では、被疑者を起訴する権限は検察官にあります。警察は捜査を行いますが、最終的に起訴・不起訴を決めるのは検察官です。
起訴とは
検察官が被疑者を刑事裁判にかけ、裁判所へ刑罰を求めることです。
正式な裁判を請求する公判請求のほか、一定の軽微な事件について書面審理で罰金などを求める略式命令請求があります。
不起訴とは
検察官が刑事裁判を行わないと判断することです。
不起訴になった場合、原則としてその時点では刑事裁判が開かれず、加害者に刑罰は科されません。
ただし、不起訴処分になっても、民事上の損害賠償責任や行政上の免許処分までなくなるとは限りません。
交通事故の加害者が不起訴になる主な理由
不起訴には、主に次のような理由があります。
嫌疑なし
捜査の結果、被疑者が犯罪を行ったとは認められない場合です。
例えば、次のようなケースが考えられます。
・加害者とされた人に過失がなかった
・事故を回避することが困難だった
・被疑者が運転していたと確認できなかった
・犯罪の成立に必要な事実が認められなかった
「事故が発生した」という事実だけで、必ず運転者に刑事責任が生じるわけではありません。
刑事責任を問うためには、注意義務違反や事故との因果関係などが証拠によって認められる必要があります。
嫌疑不十分
犯罪を疑う事情はあるものの、刑事裁判で有罪を立証できるほど十分な証拠がない場合です。
例えば、次のようなケースがあります。
・目撃者がいない
・ドライブレコーダー映像がない
・事故状況について当事者の説明が食い違っている
・信号の色を特定できない
・速度やブレーキ操作を裏付ける証拠が乏しい
・事故とケガとの因果関係を十分に立証できない
・過失の内容を明確に証明できない
刑事裁判では、検察官が犯罪事実を立証する必要があります。
検察官が有罪判決を得るための証拠が十分ではないと判断した場合、嫌疑不十分として不起訴になることがあります。
起訴猶予
犯罪が成立すると考えられる場合でも、さまざまな事情を考慮して、検察官が起訴を見送る処分です。
交通事故では、次の事情が考慮されることがあります。
・事故の結果やケガの程度
・加害者の過失の程度
・初犯かどうか
・反省や謝罪の状況
・被害者への賠償状況
・示談が成立しているか
・被害者の処罰感情
・加害者の年齢や生活状況
・再犯の可能性
示談が成立したから必ず不起訴になるわけではありません。
一方で、加害者が損害を賠償し、被害者が処罰を強く求めていない場合は、起訴猶予の判断に影響する可能性があります。
罪とならず
事故の事実は確認できても、法律上は犯罪が成立しないと判断された場合です。
例えば、運転者に刑事上の過失が認められない場合などが考えられます。
元記事にある「法定速度内で運転していれば免責される」という説明は正確ではありません。
制限速度を守っていても、前方不注意、安全確認不足、車間距離不足などの過失があれば刑事責任を問われる可能性があります。
反対に、事故が発生しても、運転者に結果を回避できる可能性がなかった場合は、犯罪が成立しないことがあります。
公訴時効が成立している
犯罪ごとに定められた公訴時効が完成している場合は、原則として起訴できません。
ただし、通常の交通事故では事故後に警察の捜査が行われるため、被害者が事故直後から対応している事件で直ちに問題となるケースは多くありません。
被疑者が死亡している
加害者とされる被疑者が死亡した場合は、刑事裁判によって本人へ刑罰を科すことができないため、不起訴となります。
ただし、加害者が死亡しても、相続人や保険会社に対する民事上の損害賠償請求を検討できる場合があります。
示談が成立すると不起訴になる?
示談とは、事故による治療費、慰謝料、休業損害、物損などについて、被害者と加害者側が話し合いで解決することです。
示談が成立したことは、検察官が起訴・不起訴を判断する際の事情の一つになる可能性があります。
特に、加害者が損害を賠償し、謝罪し、被害者が処罰を強く求めていない場合は、起訴猶予となる可能性があります。
ただし、次の点には注意が必要です。
・示談が成立しても起訴されることがある
・示談が成立していなくても不起訴になることがある
・被害者が許しても必ず不起訴になるわけではない
・被害者が厳罰を求めても必ず起訴されるわけではない
交通事故に関する犯罪の多くは、被害者が告訴を取り下げれば必ず捜査や処罰が終了する「親告罪」ではありません。
被害者の意思は重要な事情ですが、起訴するかどうかを最終的に決めるのは検察官です。
被害者が処罰を求めれば起訴される?
被害者が「加害者を処罰してほしい」と希望しても、必ず起訴されるわけではありません。
検察官は、被害者の処罰感情だけでなく、次の事情を総合的に検討します。
・犯罪を立証できる証拠があるか
・加害者にどの程度の過失があったか
・被害結果はどの程度か
・事故後の救護や通報を適切に行ったか
・示談や賠償が行われているか
・反省しているか
・前科や同種事故歴があるか
・起訴する必要性があるか
被害者の意見は判断材料になりますが、被害者だけで起訴・不起訴を決定することはできません。
検察庁は交通事故で何をする?
警察から送られた記録を確認する
警察は事故現場の捜査や関係者からの事情聴取を行い、その結果を検察庁へ送ります。
検察官は警察の記録を確認するだけでなく、必要に応じて被疑者、被害者、目撃者などから直接事情を聴くことがあります。
必要に応じて追加捜査を行う
検察官は、起訴・不起訴を判断するために、次のような捜査を行うことがあります。
・被疑者の取調べ
・被害者や目撃者からの事情聴取
・証拠品の確認
・実況見分調書の確認
・医療記録や診断書の確認
・事故状況の再検討
・警察への補充捜査の指示
起訴・不起訴を決める
集められた証拠と事件の事情を検討し、検察官が起訴するか不起訴にするかを決めます。
起訴された場合は、検察官が刑事裁判で犯罪事実を立証し、裁判所へ適切な刑罰を求めます。
被害者へ処分結果を通知する
被害者等通知制度を利用すると、希望する被害者に対して、事件の処理結果などが通知されます。
また、被害者が特に希望し、相当と認められる場合は、不起訴理由の骨子について通知を受けられることがあります。
不起訴になったことはどうやって確認する?
警察から「検察庁へ送った」と聞いても、その後の処分結果が自動的に詳しく通知されるとは限りません。
処分結果を知りたい場合は、事件を担当した検察庁へ問い合わせます。
確認するときは、次の情報を準備するとスムーズです。
・事故が発生した日
・事故が発生した場所
・加害者の氏名
・被害者本人の氏名
・警察署名
・事件番号や送致番号
・担当検察官や担当部署
・身分証明書
事件番号などが分からない場合は、まず事故を扱った警察署へ問い合わせる方法があります。
不起訴理由を教えてもらえる?
告訴・告発をした人は、不起訴処分の通知を受け、不起訴理由の説明を求められる場合があります。
また、被害者等通知制度では、被害者等が希望し、相当と認められる場合に、不起訴理由の骨子について通知を受けられることがあります。
ただし、捜査記録のすべてや、検察官の判断過程を詳細に開示してもらえるとは限りません。
まずは担当検察庁へ、次の内容を問い合わせましょう。
「被害者として不起訴処分の結果を確認したい」
「不起訴理由の骨子を教えてほしい」
「被害者等通知制度を利用したい」
「検察審査会への申立てを検討している」
不起訴に納得できない場合に取るべき行動
1.不起訴処分の種類と理由を確認する
最初に行うべきことは、なぜ不起訴になったのかを確認することです。
不起訴理由が、嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予のいずれなのかによって、その後の対応が異なります。
嫌疑なしの場合
加害者が犯罪を行ったとは認められないと判断されています。
事故状況や過失を示す新しい証拠があるかを確認する必要があります。
嫌疑不十分の場合
犯罪の疑いはあるものの、立証に必要な証拠が不足している可能性があります。
ドライブレコーダー、目撃者、防犯カメラ、診断書など、追加できる証拠がないか検討します。
起訴猶予の場合
犯罪が成立すると考えられても、示談、反省、被害の程度などを考慮して起訴が見送られています。
被害が十分に反映されていないと考える場合は、現在の症状や生活への影響などを整理します。
2.交通事故の証拠を整理する
不起訴処分を見直してもらいたい場合は、単に「納得できない」と伝えるだけでなく、その理由を具体的な資料によって示すことが重要です。
整理しておきたい資料には、次のものがあります。
・交通事故証明書
・診断書
・診療記録
・後遺障害診断書
・ドライブレコーダー映像
・防犯カメラ映像
・事故現場の写真
・車両の損傷写真
・目撃者の氏名と連絡先
・事故直後の加害者とのやり取り
・警察へ提出した資料
・実況見分の内容
・事故による仕事や生活への影響
・現在も残っている症状
・通院記録
・休業記録
防犯カメラやドライブレコーダーのデータは、時間が経つと上書きや削除される可能性があります。
保存できる資料は早めに確保しましょう。
3.担当検察官へ被害状況を伝える
まだ処分前、または処分後に再捜査が行われる可能性がある場合は、担当検察官へ次の内容を伝えます。
・現在の治療状況
・後遺症の可能性
・休業や退職への影響
・日常生活で困っていること
・加害者から謝罪がないこと
・賠償が行われていないこと
・加害者の事故後の対応
・処罰についての希望
感情だけでなく、事故によって生じた具体的な影響を整理して伝えることが大切です。
4.検察審査会へ審査を申し立てる
検察官の不起訴処分に納得できない場合は、検察審査会へ審査を申し立てることができます。
検察審査会は、選挙権を持つ国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が、検察官の不起訴処分が妥当だったかを審査する制度です。
申立てや手続案内に費用はかかりません。全国の検察審査会は、地方裁判所や主な地方裁判所支部の建物内に設置されています。
検察審査会へ申し立てられる人
誰でも申し立てられるわけではありません。
原則として、次の人が申立てできます。
・犯罪の被害者
・被害者が死亡した場合の遺族
・告訴をした人
・告発をした人
・請求をした人
交通事故の被害者本人は、通常、申立てを検討できます。
検察審査会の申立先
対象事件について不起訴処分を行った検察官を管轄する検察審査会へ申し立てます。
元記事にある「地方自治体へ申し立てる」という説明は誤りです。
申立先が分からない場合は、最寄りの検察審査会事務局へ相談できます。
検察審査会への申立てに必要な内容
申立書には、主に次の内容を記載します。
・申立人の氏名・住所
・被疑者の氏名
・不起訴となった事件の内容
・不起訴処分を行った検察庁
・不起訴処分の年月日
・不起訴処分を不当と考える理由
・申立年月日
・提出先の検察審査会
関係者の氏名や住所、審査に必要と考える資料も添付できます。
申立書の書式は裁判所の公式サイトから確認できます。
検察審査会へ提出したい資料
・不起訴処分の通知書
・事故の経緯をまとめた書面
・交通事故証明書
・診断書
・医療記録
・ドライブレコーダー映像
・写真
・目撃者情報
・加害者とのやり取り
・新たに判明した証拠
・不起訴理由に対する反論
・被害状況を説明する資料
すべての資料を提出しなければ申し立てられないわけではありません。
ただし、不起訴処分のどの部分が不当だと考えるのかを、具体的に整理することが大切です。
検察審査会ではどのような結果が出る?
検察審査会による第一段階の審査では、主に次の議決があります。
起訴相当
検察官の不起訴処分は妥当ではなく、起訴すべきだという判断です。
起訴相当の議決後、検察官が再捜査・再検討を行います。
検察官が再び不起訴にした場合などは、検察審査会が第二段階の審査を行うことがあります。
第二段階の審査で11人中8人以上が起訴すべきだと判断すると、起訴議決になります。
その場合、裁判所が指定した弁護士が検察官の役割を担い、公訴を提起します。
不起訴不当
不起訴処分は妥当ではなく、改めて捜査や検討を行うべきだという判断です。
検察官が再捜査し、あらためて起訴・不起訴を判断します。
ただし、不起訴不当の議決が出ても、必ず起訴されるわけではありません。
不起訴相当
検察官の不起訴処分が妥当であるという判断です。
この場合、原則として検察審査会の審査によって起訴へ進むことはありません。
検察審査会へ申し立てれば必ず再捜査される?
申立てを行ったからといって、必ず起訴されるわけではありません。
検察審査会は、提出された資料や検察庁から取り寄せた記録などを確認し、不起訴処分が妥当だったかを審査します。
不起訴相当と判断される場合もあります。
そのため、申立書では次の点を明確にすることが重要です。
・どの証拠が十分に検討されていないのか
・どの事故状況が事実と異なるのか
・どの新しい証拠を確認してほしいのか
・被害結果がどのように過小評価されているのか
・不起訴理由のどこに疑問があるのか
検察審査会への申立てに期限はある?
検察審査会への審査申立てについて、一般的な不服申立制度のような短い申立期限が一律に定められているわけではありません。
ただし、刑事事件には公訴時効があります。
また、時間が経過すると、映像や証人の記憶などの証拠が失われる可能性があります。
不起訴処分を知ったら、できるだけ早く検察審査会事務局や弁護士へ相談することをおすすめします。
不起訴になったら慰謝料はもらえない?
加害者が不起訴になっても、治療費や慰謝料などを請求できる可能性があります。
刑事責任と民事責任は別の問題だからです。
刑事責任
加害者へ刑罰を科すかどうかを判断します。
主な刑罰には、懲役、拘禁刑、罰金などがあります。
民事責任
事故によって生じた損害を金銭で賠償する責任です。
主な請求項目には、次のものがあります。
・治療費
・通院交通費
・休業損害
・入通院慰謝料
・後遺障害慰謝料
・逸失利益
・修理費
・代車費用
・買い替え差額
・葬儀費用
・死亡慰謝料
刑事事件で不起訴になっても、民事上の過失が認められれば、損害賠償を請求できる場合があります。
反対に、加害者が刑事裁判で有罪になったからといって、被害者へ自動的に十分な賠償金が支払われるわけでもありません。
不起訴処分は過失割合に影響する?
不起訴になったことだけで、民事上の過失割合がゼロになるわけではありません。
刑事事件では、犯罪として処罰できるかが判断されます。
民事事件では、事故による損害を当事者がどの割合で負担するかが判断されます。
両者では目的や証明の程度が異なるため、不起訴でも加害者側に民事上の過失が認められることがあります。
ただし、嫌疑なしとなった理由や捜査資料の内容は、民事上の過失割合にも関係する可能性があります。
保険会社から「不起訴だからこちらに責任はない」と言われた場合は、不起訴理由と事故状況を確認し、交通事故に詳しい弁護士へ相談してください。
不起訴記録は確認できる?
不起訴事件の捜査記録は、原則として自由に閲覧できるものではありません。
ただし、交通事故に関する実況見分調書などについては、関連する民事訴訟や損害賠償請求に必要な場合、一定の範囲で開示が検討されることがあります。
実際に開示を受けられる資料や条件は事件によって異なります。
次の目的で資料が必要な場合は、担当検察庁または弁護士へ相談してください。
・過失割合を争いたい
・民事訴訟を起こしたい
・実況見分の内容を確認したい
・事故状況に関する供述を確認したい
・検察審査会へ申し立てたい
不起訴に納得できない場合の相談先
事件を担当した検察庁
不起訴処分の結果や理由の骨子を確認したい場合は、まず担当検察庁へ問い合わせます。
確認したい内容は次のとおりです。
・起訴・不起訴の処分結果
・不起訴処分の年月日
・不起訴理由の骨子
・被害者等通知制度
・担当部署
・事件番号
・処罰についての意見を伝える方法
検察審査会事務局
不起訴処分の審査を申し立てたい場合は、管轄する検察審査会事務局へ相談します。
申立てや手続案内には費用がかかりません。
相談できる主な内容は次のとおりです。
・申立先
・申立資格
・申立書の書き方
・必要な記載事項
・提出方法
・添付資料
・審査手続の流れ
交通事故に詳しい弁護士
次のような場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
・死亡事故や重傷事故
・後遺障害が残った
・不起訴理由に納得できない
・検察審査会への申立書を作成したい
・新しい証拠を整理したい
・保険会社が過失を認めない
・示談金が低い
・治療費を打ち切られた
・実況見分調書などを確認したい
・刑事手続と民事請求を並行して進めたい
自動車保険に弁護士費用特約が付いている場合は、契約内容の範囲内で弁護士費用を保険会社が負担することがあります。
警察の被害者相談窓口
事故後の警察対応、捜査状況、再被害への不安などについて相談できます。
ただし、警察は不起訴処分を決定する機関ではありません。
処分結果や不起訴理由は、原則として担当検察庁へ確認します。
法テラス
経済的な事情で弁護士への相談や依頼が難しい場合は、法テラスの民事法律扶助制度を利用できる可能性があります。
収入や資産などの条件を満たす場合、無料法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できることがあります。
日弁連交通事故相談センター
交通事故の損害賠償に関する法律相談や、示談あっせんなどを利用できる場合があります。
刑事処分への不服だけでなく、慰謝料や過失割合などの民事問題を相談したい場合に検討できます。
交通事故紛争処理センター
保険会社との損害賠償や示談交渉がまとまらない場合に、法律相談や和解あっせんを利用できる機関です。
ただし、検察官の不起訴処分を見直す機関ではありません。
不起訴処分については、検察庁、検察審査会、弁護士へ相談してください。
不起訴を知った直後に行うこと
不起訴処分を知ったら、次の順番で対応を進めます。
1.処分結果を記録する
・不起訴になった日
・担当検察庁
・担当部署
・担当者
・不起訴理由
・電話で説明された内容
口頭で説明を受けた場合は、日時と内容をメモしておきましょう。
2.不起訴理由を確認する
嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予など、処分理由によって対応が異なります。
3.証拠を保存する
ドライブレコーダー映像、写真、診断書、通院記録、加害者とのメッセージなどを保存します。
4.被害の状況をまとめる
事故によって生じた身体的・経済的な影響を時系列でまとめます。
・症状
・治療内容
・仕事を休んだ日
・退職や配置転換
・家事への影響
・後遺症
・加害者の対応
5.検察審査会への申立てを検討する
不起訴理由に疑問がある場合は、申立先の検察審査会事務局へ相談します。
6.民事請求を止めない
不起訴になっても、保険会社との治療費、慰謝料、休業損害などの交渉は別に進められます。
刑事手続の結果だけを理由に、治療や損害賠償請求を諦めないでください。
不起訴に納得できないときに避けたい行動
加害者へ直接押しかける
強い怒りを感じても、加害者の自宅や勤務先へ押しかけたり、繰り返し連絡したりするのは避けてください。
新たなトラブルになる可能性があります。
連絡が必要な場合は、保険会社や弁護士を通じて行いましょう。
SNSで個人情報を公開する
加害者の氏名、住所、勤務先、顔写真などをSNSへ掲載すると、名誉毀損やプライバシー侵害などの問題になる可能性があります。
事実であっても、公開方法によっては責任を問われる場合があります。
証拠を加工する
ドライブレコーダー映像や写真は、元データを保存してください。
分かりやすく編集した資料を作る場合でも、編集前のデータを残しておく必要があります。
刑事処分が決まるまで示談を放置する
刑事事件と民事請求は別です。
治療費の打ち切り、損害賠償請求権の時効、後遺障害申請などの問題もあるため、刑事処分だけを待ち続けないようにしましょう。
示談書へ安易に署名する
示談書へ署名すると、原則として後から追加請求することが難しくなります。
治療中や後遺症の可能性がある段階で示談を急ぐのは避けてください。
特に、示談書に「加害者の処罰を求めない」という内容が含まれている場合は、刑事処分にも影響する可能性があります。
署名前に弁護士へ確認することをおすすめします。
よくある質問
交通事故の加害者が不起訴になるのはなぜですか?
証拠が不足している、加害者の過失を立証できない、犯罪が成立しない、示談や反省などを考慮して起訴猶予になったなどの理由が考えられます。
不起訴になった理由を被害者は確認できますか?
担当検察庁へ処分結果や不起訴理由の骨子を問い合わせられる場合があります。被害者等通知制度の利用も検討してください。
被害者が厳罰を希望すれば起訴されますか?
被害者の処罰感情は判断材料の一つですが、それだけで起訴が決まるわけではありません。証拠、過失、被害結果、示談状況などを検察官が総合的に判断します。
被害者が許せば刑事事件は終わりますか?
交通事故に関する犯罪の多くは、被害者が許しただけで必ず終了するものではありません。最終的に起訴・不起訴を決めるのは検察官です。
示談が成立すると必ず不起訴になりますか?
必ず不起訴になるわけではありません。示談は起訴・不起訴を判断する事情の一つですが、事故の重大性や過失の程度なども考慮されます。
不起訴になったら前科はつきますか?
不起訴の場合、刑事裁判で有罪判決を受けていないため、その事件による前科はつきません。
不起訴でも免許停止になることはありますか?
あります。刑事処分と行政処分は別の手続です。不起訴でも、違反点数などに基づいて免許停止や免許取消しとなる可能性があります。
不起訴になったら慰謝料は請求できませんか?
不起訴でも、民事上の責任が認められれば、治療費、休業損害、慰謝料などを請求できる可能性があります。
不起訴なら加害者の過失はゼロですか?
不起訴だけで民事上の過失がゼロになるわけではありません。刑事責任と民事上の過失割合は別に判断されます。
不起訴処分を取り消してもらえますか?
被害者が検察官へ直接取り消しを命じることはできません。ただし、検察審査会へ審査を申し立て、不起訴処分が妥当だったかを審査してもらうことができます。
検察審査会には誰でも申し立てられますか?
誰でも申し立てられるわけではありません。原則として犯罪の被害者、被害者が死亡した場合の遺族、告訴・告発をした人などが申立てできます。
検察審査会への申立てに費用はかかりますか?
申立てや手続案内に費用はかかりません。
検察審査会へ申し立てれば必ず起訴されますか?
必ず起訴されるわけではありません。不起訴相当、不起訴不当、起訴相当などの議決があり、審査結果によってその後の手続が変わります。
検察審査会はどこにありますか?
地方裁判所や主な地方裁判所支部の建物内に設置されています。対象事件を管轄する検察審査会へ申し立てます。
検察審査会へ提出する資料は何ですか?
申立書のほか、不起訴通知、事故状況を示す写真や映像、診断書、通院記録、目撃者情報などを添付できます。
弁護士に依頼しなくても申し立てられますか?
被害者本人でも申し立てられます。ただし、事件が複雑な場合や、不起訴理由への反論を整理したい場合は、弁護士へ相談するとよいでしょう。
不起訴事件の実況見分調書は見られますか?
不起訴事件の記録は原則として自由に閲覧できません。ただし、交通事故の民事訴訟や損害賠償請求に必要な場合、一定の証拠について開示が検討されることがあります。
不起訴になっても保険会社との交渉は続けられますか?
続けられます。刑事処分と民事上の損害賠償は別の手続です。
検察審査会への申立てに期限はありますか?
一般的な不服申立てのような短い期限が一律に定められているわけではありません。ただし、公訴時効や証拠の保存期間があるため、早めに相談してください。
不起訴に納得できない場合はどこへ相談すればよいですか?
担当検察庁、管轄する検察審査会事務局、交通事故に詳しい弁護士などへ相談できます。慰謝料や過失割合については、日弁連交通事故相談センターや交通事故紛争処理センターも選択肢になります。
交通事故後のケガでお困りの方へ
加害者が不起訴になったとしても、事故によるケガの治療が不要になるわけではありません。
首や腰の痛み、頭痛、しびれなどが続いている場合は、医師の指示に従って必要な診察や治療を受けてください。
鍼灸整骨院かまたきでは、千葉市で交通事故後のむちうち、腰痛、肩の痛みなどについてご相談を受け付けています。
整形外科での診断内容を確認したうえで、整形外科との併用方法や、保険会社へ連絡する際の一般的な流れをご案内します。
ただし、不起訴処分の妥当性、検察審査会への申立て、慰謝料、過失割合などの法律上の判断は当院では行えません。
刑事処分や損害賠償についてお困りの場合は、検察庁、検察審査会事務局、交通事故に詳しい弁護士へご相談ください。
まとめ
交通事故の加害者が不起訴になる主な理由は、次のとおりです。
・嫌疑なし
・嫌疑不十分
・起訴猶予
・罪とならず
・公訴時効の成立
・被疑者の死亡
不起訴処分に納得できない場合は、次の順番で対応しましょう。
・担当検察庁へ処分結果と不起訴理由を確認する
・事故状況や被害を示す証拠を整理する
・新しい証拠がないか確認する
・検察審査会への申立てを検討する
・交通事故に詳しい弁護士へ相談する
・民事上の損害賠償請求を別に進める
加害者が不起訴になっても、治療費、休業損害、慰謝料などの請求が直ちにできなくなるわけではありません。
刑事手続と民事請求を分けて考え、感情だけで行動せず、証拠を整理したうえで適切な相談先を利用することが重要です。

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