症状固定とは?後遺障害認定との関係や判断基準・注意点をわかりやすく解説【千葉市】

📚 後遺障害シリーズ

この記事は「交通事故の後遺障害完全ガイド」シリーズの一部です。

過失割合について詳しく知りたい方は、総合ガイドをご覧ください。

交通事故によるケガの治療を続けていると、医師や保険会社から「症状固定」という言葉を聞くことがあります。

症状固定について説明を受けた方のなかには、「まだ痛みがあるのに治療は終わりなのか」「症状固定になると後遺障害が認定されるのか」「保険会社に言われたら同意しなければならないのか」と不安になる方もいるでしょう。

症状固定は、単に通院を終了する時期を示す言葉ではありません。交通事故による損害を、治療中の傷害部分と、症状が残った後の後遺障害部分に分ける重要な節目です。

この記事では、交通事故における症状固定の意味、判断される時期、後遺障害認定との関係、症状固定前に確認しておきたい注意点を、千葉市の鍼灸整骨院かまたきがわかりやすく解説します。

交通事故における症状固定とは?

交通事故における症状固定とは、一般に、治療を続けても症状の改善が見込みにくくなり、症状が安定した状態をいいます。

症状固定は、痛みやしびれが完全になくなった「完治」とは異なります。

首の痛み、腰痛、手足のしびれ、動かしにくさなどが残っていても、治療による大幅な改善が期待しにくいと判断された場合には、症状固定となることがあります。

たとえば、治療直後には一時的に症状が軽くなるものの、一定期間が経過すると元の状態へ戻ることを繰り返し、長期的な改善が見られなくなった場合などです。

症状固定は「症状がなくなった状態」ではありません。

治療を続けても、これ以上の大きな改善が見込みにくい状態を表す言葉です。

症状固定は誰が判断する?

症状固定の医学的な判断は、これまでの治療経過や検査結果、現在の症状を把握している主治医の見解を中心に行われます。

保険会社から「そろそろ症状固定ではないでしょうか」「来月で治療費の対応を終了します」と連絡が来ることがあります。

しかし、保険会社から治療費の支払い終了を提案されたことと、医学的に症状固定になったことは、必ずしも同じではありません。

まだ症状が残っており、治療によって改善している場合は、保険会社から連絡があったからといって、その場ですぐに症状固定へ同意する必要はありません。

現在の症状や今後の治療方針について、まず主治医へ相談しましょう。

一方で、症状固定日は最終的な損害賠償の場面で争いになることもあります。

医師の見解だけですべてが自動的に決まるとは限らないため、保険会社との意見が食い違う場合は、交通事故に詳しい弁護士へ相談することも検討してください。

症状固定は事故から何か月で判断される?

症状固定までの期間に、一律の決まりはありません。

事故から症状固定までの期間は、ケガの種類や程度、手術の有無、治療内容、症状の改善状況、年齢、仕事や日常生活への影響などによって異なります。

むちうちでは「事故から6か月」が目安として挙げられることがありますが、すべての人が6か月で症状固定になるわけではありません。

反対に、6か月通院すれば必ず後遺障害が認定されるという意味でもありません。

骨折や神経損傷、脊髄損傷などでは、治療やリハビリに長い期間を要することがあります。

大切なのは期間だけで判断せず、症状の変化や治療効果を主治医と確認することです。

症状固定になるとどうなる?

症状固定は、交通事故による損害を「治療中の傷害部分」と「症状固定後の後遺障害部分」に分ける基準になります。

治療費の補償が一区切りになる

症状固定後の治療費は、一般に交通事故による傷害部分の損害として認められにくくなります。

そのため、それまで相手方の保険会社が医療機関や整骨院へ直接支払っていた治療費や施術費について、対応を終了すると連絡されることがあります。

症状固定後も医療機関や整骨院へ通うこと自体が禁止されるわけではありません。

ただし、その後の費用は健康保険や自費で支払うことになる可能性があります。

入通院慰謝料の対象期間が決まる

交通事故による入通院慰謝料は、原則として、事故による治療を開始してから治癒または症状固定となるまでの期間をもとに算定されます。

症状固定日は慰謝料の計算にも影響するため、まだ治療による改善が見込める段階で安易に決めることは避けましょう。

休業損害の対象期間にも影響する

交通事故によるケガのため仕事を休んだ場合、必要性や相当性が認められれば休業損害を請求できることがあります。

症状固定後に仕事への影響が残る場合は、傷害部分の休業損害ではなく、後遺障害による逸失利益として検討されることがあります。

ただし、後遺障害等級が認定されたからといって、必ず希望どおりの逸失利益が認められるとは限りません。

後遺障害等級認定の申請を検討できる

症状固定後も交通事故による症状が残っている場合は、後遺障害等級認定の申請を検討します。

後遺障害として認定された場合は、認定された等級や仕事への影響などに応じて、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できる可能性があります。

症状固定と後遺障害認定の関係

症状固定は、後遺障害等級認定の手続きを始めるための重要な節目です。

治療中は症状が今後改善する可能性があるため、通常は症状固定後に残った症状をもとに後遺障害の審査を受けます。

症状固定から後遺障害認定までの基本的な流れ

交通事故後の治療・リハビリ

主治医が症状固定を判断

残っている症状や検査結果を確認

医師に後遺障害診断書を作成してもらう

必要書類や画像資料を提出

後遺障害等級認定の審査

認定結果の通知

ただし、症状固定になったからといって、自動的に後遺障害が認定されるわけではありません。

後遺障害等級認定では、事故と症状との因果関係、症状の一貫性や継続性、治療経過、画像検査などの他覚的所見、後遺障害診断書の内容などをもとに審査されます。

後遺障害診断書は症状固定後に作成してもらう

後遺障害等級認定を申請する際は、基本的に医師が作成した後遺障害診断書が必要です。

後遺障害診断書には、傷病名、症状固定日、自覚症状、検査結果、他覚的所見、関節の可動域、今後の見通しなどが記載されます。

後遺障害診断書は、整骨院や接骨院では作成できません。

整骨院へ通院している場合も、整形外科などの医療機関を継続して受診し、医師に症状の経過を確認してもらうことが重要です。

診察時には「痛いです」とだけ伝えるのではなく、痛む場所、しびれの範囲、症状が出る動作、症状の頻度、仕事や家事への影響などを具体的に伝えましょう。

医師へ伝えておきたい内容

痛みやしびれが残っている部位

症状が出る時間帯や頻度

首や腰などの動かしにくさ

仕事、運転、家事、睡眠への影響

治療後に症状がどのように変化するか

事故直後から現在までの症状の経過

症状固定前に確認しておきたい5つのポイント

現在の症状を主治医へ正確に伝える

診察時に症状を十分に伝えていないと、カルテに症状が記録されず、後遺障害診断書へ反映されない可能性があります。

痛みやしびれだけでなく、日常生活や仕事で困っている動作についても具体的に伝えましょう。

必要な検査が行われているか確認する

症状によっては、レントゲン、MRI、CT、神経学的検査、関節可動域検査などの結果が後遺障害認定の資料になることがあります。

どの検査が必要かは症状によって異なるため、自己判断で検査を求めるのではなく、主治医へ症状を伝えたうえで相談してください。

症状固定日が適切か主治医と相談する

保険会社から治療費対応の終了を打診されても、それだけで症状固定日が決まるわけではありません。

治療によって症状が改善しているのか、今後も改善が期待できるのか、医学的に症状が安定しているのかを主治医と確認しましょう。

通院の空白期間をつくらない

仕事や家庭の事情で通院が難しいこともありますが、自己判断で長期間通院を中断すると、症状が軽かった、治療の必要性が低かった、事故との関係が不明確であると判断される要因になる可能性があります。

通院頻度は、医師の指示や症状の状態に従うことが基本です。

通院できない事情がある場合も、医師へ相談しておきましょう。

示談を急がない

示談が成立すると、原則として後から追加の請求をすることが難しくなります。

症状が残っており、後遺障害等級認定を申請する可能性がある場合は、認定結果や損害額を確認する前に示談へ同意しないよう注意してください。

症状固定後も痛みが残る場合はどうする?

症状固定後も痛みやしびれが残っている場合は、後遺障害等級認定の申請と、必要に応じた通院の継続を検討します。

症状固定後に通院を続ける場合は、相手方保険会社による一括対応が終了し、健康保険や自費での通院になる可能性があります。

費用負担や通院方法について、医療機関や保険会社へ事前に確認しましょう。

また、後遺障害等級認定を申請しても、症状の内容や検査結果などによっては「非該当」と判断されることがあります。

申請方法や提出資料、認定結果に疑問がある場合は、交通事故に詳しい弁護士などの専門家へ相談してください。

整骨院へ通院している場合の注意点

交通事故後に整骨院へ通院している場合も、整形外科などの医療機関を定期的に受診することが大切です。

医師は診断、検査、治療方針の決定、症状固定の医学的判断、後遺障害診断書の作成を行います。

一方、整骨院では、医師の診断や指示を踏まえながら、症状に応じた施術を行います。

整骨院への通院だけになり、医療機関の受診期間が長く空いてしまうと、症状の医学的な経過を確認しにくくなる可能性があります。

後遺障害認定を検討する可能性がある方は、事故後早い段階から整形外科を受診し、整骨院と併用する場合も主治医へ相談しながら通院しましょう。

千葉市で交通事故後の通院についてお悩みの方へ

鍼灸整骨院かまたきでは、交通事故後の首や腰などの症状についてご相談を受け付けています。

整形外科との併用や、他院からの変更についてもご相談ください。

後遺障害の認定可否や損害賠償に関する法律判断はできないため、必要に応じて医師や弁護士などの専門家への相談をご案内します。

症状固定と後遺障害に関するよくある質問

症状固定とは完治したという意味ですか?

いいえ。

症状固定は、治療を続けても症状の大幅な改善が見込みにくくなった状態をいい、痛みやしびれなどの症状が残っていることがあります。

症状が残っている場合は、後遺障害等級認定の申請を検討します。

症状固定は保険会社が決めるのですか?

保険会社が治療費対応の終了を提案することはありますが、医学的な症状固定については、治療経過を把握している主治医の見解が重要です。

保険会社から連絡を受けた場合も、その場ですぐに同意せず、まず主治医へ相談しましょう。

症状固定後も病院や整骨院へ通えますか?

通院すること自体は可能です。

ただし、症状固定後の治療費や施術費は、相手方保険会社から支払われず、健康保険または自費になる可能性があります。

症状固定になれば後遺障害が認定されますか?

症状固定になっただけで後遺障害が認定されるわけではありません。

事故との因果関係、症状の一貫性や継続性、検査結果、治療経過、後遺障害診断書などをもとに審査されます。

後遺障害診断書は整骨院で作成できますか?

後遺障害診断書は医師が作成する書類であり、整骨院や接骨院では作成できません。

整骨院へ通院している場合も、整形外科などの医療機関を継続して受診することが重要です。

症状固定前に示談しても大丈夫ですか?

症状が残っている段階での示談は慎重に判断する必要があります。

示談成立後は、原則として追加請求が難しくなるため、後遺障害認定を申請する可能性がある場合は、認定結果や損害額を確認してから検討しましょう。

まとめ

症状固定とは、交通事故によるケガが完全に治った状態ではなく、治療を継続しても症状の改善が見込みにくくなった状態をいいます。

症状固定になると、治療費、入通院慰謝料、休業損害などの傷害部分の補償が一区切りとなり、症状が残っている場合は後遺障害等級認定の手続きへ進むことになります。

ただし、症状固定になったからといって、自動的に後遺障害が認定されるわけではありません。

認定では、事故後の治療経過、症状の一貫性、検査結果、後遺障害診断書の内容などが確認されます。

保険会社から症状固定や治療費対応の終了を提案された場合は、すぐに同意せず、現在の症状と今後の治療方針について主治医へ相談しましょう。

千葉市で交通事故後の首や腰の症状、整形外科と整骨院の併用、通院方法についてお悩みの方は、鍼灸整骨院かまたきへご相談ください。

交通事故後の症状や通院方法でお悩みですか?

首や腰の痛みが続いている、整形外科と併用したい、保険会社とのやり取りが不安など、交通事故後のお悩みをご相談ください。

監修者

柔道整復師・鍼灸師

鍼灸整骨院かまたき

交通事故による首・腰の痛み、むちうちなどの施術を行っています。

整形外科との併用や保険会社とのやり取りについてもご相談いただけます。