交通事故による末梢神経障害の予後の痛みやしびれなどの症状は鍼灸整骨院かまたきで鍼治療を行っています。
リハビリに通ってるけどなかなか改善しない、リハビリが終わったけどまだ痛みやしびれがある方は当院にご相談下さい。
1. 交通事故による腓骨神経麻痺の原因
交通事故では、急激な衝撃や外力が膝周辺に伝わることで、腓骨神経（別名：外側膝下神経）が直接打撲、牽引、または骨折や脱臼に伴い圧迫されることがあります。具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 直接打撲や外傷
車両の衝突や転倒によって、膝外側部に強い衝撃が加わると、腓骨神経が損傷する可能性があります。 - 骨折や関節脱臼に伴う損傷
脛骨や腓骨の骨折、膝関節の脱臼により、腓骨神経が圧迫されたり切断されたりする場合があります。
2. 交通事故による腓骨神経麻痺の症状
腓骨神経麻痺により現れる症状は、神経の損傷の程度や部位により異なります。主な症状は以下の通りです。
- 運動機能障害
足首の背屈（足を上げる動作）の低下や不能、これにより「足足下がり（ドロップフット）」が見られることがあります。 - 感覚障害
足の外側および上部、または膝下部におけるしびれや感覚鈍麻、場合によっては痛みも伴います。 - 歩行障害
足首の運動障害により歩行が不安定になり、転倒のリスクが高まる場合があります。
3. 交通事故による腓骨神経麻痺の治療法
治療は損傷の程度や原因に応じて選択され、以下のようなアプローチが取られることが一般的です。
- 保存的治療
- 安静と固定：神経の回復を促すため、負担のかかる動作を避け、必要に応じてサポーターや装具を使用する。
- 薬物療法：痛みや炎症を抑えるための鎮痛薬、神経保護作用のある薬剤が処方される場合がある。
- リハビリテーション：理学療法や運動療法による筋力回復や神経機能の再教育が行われる。
- 外科的治療
- 神経の圧迫や切断が明らかな場合、神経の減圧手術、縫合、あるいは神経移植などの手術が検討される。
- 補完療法
- 最近では、鍼治療やマッサージ、電気刺激療法などが補助的な治療として利用されることがあります。
4. 交通事故による腓骨神経麻痺の後遺症
腓骨神経麻痺の回復状況は個人差が大きく、完全な回復が得られない場合もあります。代表的な後遺症としては、
- 持続する運動障害
足首の動きが不十分なまま残る場合、歩行や日常生活に支障をきたす可能性があります。 - 感覚障害の残存
しびれや感覚の鈍麻が長期的に続くことで、痛みや違和感を伴うことがあります。 - 心理的影響
身体機能の低下に伴う精神的ストレスや生活の質の低下が報告されています。
5. 交通事故による腓骨神経麻痺の慰謝料
交通事故による神経損傷の場合、慰謝料は以下の要素に基づいて算定されます。
- 障害の程度
医師の診断書や神経学的検査に基づき、障害等級や回復見込みを評価します。 - 後遺症の持続性と生活への影響
日常生活や就労への影響、長期にわたる治療費やリハビリ費用が考慮されます。 - 精神的苦痛
痛みや不便さ、精神的ストレスに対する慰謝料が認められる場合もあります。
実際の慰謝料の金額は、事故の状況、年齢、職業、治療内容、後遺症の重さなど、多くの要因を総合して決定されるため、専門の法律相談や事故調査が必要となります。
6. 交通事故による腓骨神経麻痺の鍼治療の有効性
鍼治療は、以下の点で補完的な治療法として検討されています。
- 血流促進と神経再生の促進
鍼刺激によって局所の血流が改善され、神経の回復を促す効果が期待されています。いくつかの臨床研究では、神経障害に対する鍼治療の効果が報告されていますが、研究結果にはばらつきがあり、確固たるエビデンスとしてはまだ十分ではありません。 - 痛みの緩和
神経障害に伴う慢性的な痛みや痺れの軽減に対して、一部の患者で効果が見られるとの報告もあります。 - 全身のバランス改善
補完療法として、鍼治療は全体的な身体のバランスを整える効果があると考えられており、リハビリテーションとの併用により、機能回復の補助的役割を果たす可能性があります。
ただし、個々の患者さんの状態や損傷の程度、治療開始時期などによって効果は異なるため、専門医と相談の上、他の治療法（理学療法や薬物療法など）と併用する形で計画されるのが望ましいです。
まとめ
交通事故による腓骨神経麻痺は、直接の外傷や周囲組織の損傷に起因することが多く、症状としては運動機能障害や感覚障害が現れ、治療は保存的療法から外科的治療まで多岐にわたります。後遺症が残る場合には、日常生活や精神面での影響も大きく、慰謝料の算定にあたっては詳細な評価が必要です。また、鍼治療は補完的アプローチとして一定の有効性が報告されているものの、単独での治療法としては不十分であり、総合的な治療プランの一部として活用することが推奨されます。
※本記事の内容は一般的な情報に基づいており、具体的な症例や法的・医療的判断は各専門家にご相談ください。